日本メディアが誤解 日米は中国の軍事戦略の「仮想敵」ではない

日本メディアが誤解 日米は中国の軍事戦略の「仮想敵」ではない。

タグ: 国防白書 軍事戦略 ロシア 反省

発信時間: 2015-05-31 09:12:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

第三に、中国は日本を敵視しない。戦争の歴史をねじ曲げ反省を拒否する日本の一部の人々の言動には憤慨し、日本の極右政治家による軍国主義復活の可能性には警戒を怠らないものの、中日友好という大局を守る中国の政策に揺らぎはなく、「ASEAN10+3(中日韓)」の枠組で自由貿易区を発展させ、東アジアの地域一体化を進める方針を堅持している。

ロシア・米国・日本に対するこうした立場に加え、周辺外交には「睦隣・安隣・富隣」(隣国との友好、隣国の安定、隣国の繁栄に寄与する)と「親・誠・恵・容」(友好・誠意・互恵・寛容)の政策を取っている。このように中国の軍事戦略にはやましいところは一つもない。だが中国は、対等な外交・軍事戦略という見返りを得られず、中国の安全観は冷戦の論理で処理され、平和の精神に満ちた戦略の宣言は曲解されている。

中国は、日本メディアの一部による曲解をどうにかすることはできない。日本政界は米国とのTPP発展に傾き、大勢と人々の意欲とを知りながらもAIIBには参加しない立場を保っている。日本は日米安保条約を盾に、紛争棚上げという黙約を一方的に破棄した。平和憲法の変更や集団的自衛権の容認は、日本の主権の安全が及ぶ範囲を超えて米国の軍事行動を支えることを意図したものである。米国による中国の牽制が地域の矛盾のヒートアップと対立の激化の根本的な原因となっていることは世界中が知っている。だが日本は米国の「アジア太平洋へのリバランス」戦略に連携し、南海の紛争を巻き込んでアジア太平洋の混乱を激化させている。

中国はこうした状況下でその真意を明かすことを選び、中国の軍事戦略を示す白書を発表し、平和発展の堅持という軍事戦略の決意を示した。その真意を理解する人は、平和発展の道がいわれもなく断ち切られるのではないかと危惧する。その真意を理解しない人は、中国が他国と同盟して対立を高め、覇権を拡張しようとしているのではないかと疑う。だが心にやましいもののないものは、恐れることはないだろう。

産経新聞は、「白書は、中国の海軍を近海型から遠海型へ、空軍を領空防護型から攻防兼務型へ変更する必要性も指摘した」としている。「戦略空間が圧迫され、主権が侵犯され、覇権国家とその代理人による安全面での理由なき挑戦を受け、対応を余儀なくされている」ということを前提とすれば、この報道が道理を欠いているとは言えない。だが重要なのは、この「道理」が異なる論理を前提としていることだ。冷戦の論理によって中国の軍事戦略の性質を憶測することは、根本において誤りである。

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2015年5月31日

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