安倍談話の原案、「侵略」などのキーワードを盛らず
安倍談話の原案、「侵略」などのキーワードを盛らず。
タグ： 安倍談話 侵略
「米国が外交ルートを使い韓国の朴槿恵大統領に対して、中国政府による抗日戦争勝利70周年の関連活動への出席を見送るよう求めたという日本メディアの報道は事実ではない。これは外交上、起こりえないことだ」韓国外交部は9日午後、日本メディアの同日の虚偽報道に迅速に反応した。「日本メディアのこのような報道は、歴史及び対中関係に対する日本側の心理を反映している。東アジアは最近、安倍首相が歴史問題について心から反省するかに注目している」清華大学国際関係研究院教授の劉江永氏は環球時報に対して、「安倍首相が近日中に訪中する可能性はないと予想されていることから、日本は韓国が中国の抗戦記念活動に出席し、自国が孤立化することを望んでいない」と指摘した。
安倍政権のこれらの動きは、日本国民および東アジア諸国の注目点を変えていない。９日付朝日新聞によると、安倍首相は7日夜、8月14日に発表を予定している戦後70年談話の原案を、与党・自公両党の幹部に提出した。その中には、村山談話と小泉談話で使用された「侵略」、「植民地支配」、「心からのおわび」などのキーワードが含まれなかった。安倍首相の私的諮問機関「21世紀構想懇談会」が安倍首相に提出した報告書には、「侵略」などの表現が含まれた。安倍首相の今回の原案は、歴史問題における上述した立場と観点を排除しようとしている。報道によると、連立政権を組む公明党は安倍首相に対して、「侵略」や「おわび」などのキーワードを盛り込むよう要請している。安倍首相は今後数日内に、政治的決断を下さなければならない。この政治的判断は、日中・日韓関係が改善されるか否かに直接関わってくる。
安倍首相の歴史認識と比べ、日本人は冷静と言える。NHKの9日の報道によると、長崎市の田上富久市長は、長崎原爆投下70周年祈念式典で「平和宣言」を読み上げた際に、安倍政権が強行採決を目指す安保関連法案について「日本国憲法の平和の理念が今揺らいでいるのではないかという不安と懸念が広がっている」と指摘し、国会に対して慎重で真摯な審議を行うよう求めた。同宣言は戦争に関する記憶が急速に失われつつある危機感を示し、若い世代に対して平和の理念を継承するよう呼びかけた。長崎原爆の生存者である谷口稜曄さん（86）は、長崎市の被爆者として発表した平和宣言の中で、安倍政権が推進する戦争に関連する安保法制は、原爆の「被爆者」を含む平和を願う多くの人々の意向を根本から覆しており、「当時の戦争の時代に向かい逆行している」と指摘した。安倍首相は同日の祈念式典のあいさつで、「安保法制は戦争を未然に防ぐことを目的としており、不可欠だ」と強調した。安倍首相のあいさつは、核攻撃を受けた日本の苦しみばかりに触れ、日本が侵略戦争を発動した歴史について触れることはなかった。
ニューヨーク・タイムズは、「今年の原爆祈念は、安倍首相にとってきまりの悪いことだった。安倍首相は安保と核兵器という2つの問題について、国内で評判の悪い政策を推進している。この2つの問題は、日本人の原爆の痛ましい記憶と密接に結びついている」と報じた。
安倍首相の歴史問題に対する態度は、周辺諸国を憤らせている。韓国の毎日経済新聞は9日、「安倍首相の戦後70年談話の原案が公開された。安倍首相は国内外の強い反発を顧みず、談話の中でおわびに一言も触れていない。韓国はこれに強く抗議した」と伝えた。聯合ニュースは9日、与党・セヌリ党の金栄宇（キム・ヨンウ）首席報道担当者の発言を引用し、「安倍首相が戦後70年談話で侵略の歴史について謝罪しなければ、日本は国際社会の信頼を失い、その期待に背くことになる。日本はこのことを銘記しなければならない。侵略の歴史の深い反省こそが、日本の成熟した一面を見せる唯一の方法だ」と報じた。韓国最大野党・新政治民主連合の報道官も、「日本は韓国の解放70周年に侵略の歴史の謝罪と反省を行わなかった。これは侵略と帝国主義による支配の歴史を取り戻そうとすることに他ならない」と指摘した。
「中国網日本語版（チャイナネット）」 2015年8月10日
 |
|
 |
コメント数:0最新コメント
一覧同コラムの最新記事
