朱成虎氏:中国の国防費増加、日本に対処するためではない

朱成虎氏:中国の国防費増加、日本に対処するためではない。

タグ: 朱成虎 国防費 南中国海

発信時間: 2015-10-25 14:30:31 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

日本政府は今年4月、「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」の改定で米国政府と合意した。さらに、9月には安全保障関連法案(安保法案)を強行採決。日本の隣人である中国にとって、この2つの措置で安全保障環境に微妙な変化が生じている。今月24日に開幕した「第11回北京-東京フォーラム」の安全保障分科会で、中日両国の代表はそれぞれの見解を述べた。安全保障情勢をめぐり、北京国防大学教授の朱成虎氏を取材した。  

朱成虎氏は、中国の国防費の増加を日本が一方的に強調しているものの、中国を取り巻く複雑な安全保障環境を認識していないと指摘。中国は現在、ほかの大国が経験したことのない、様々な安全上の課題に直面している。日本に対処するために中国が国防費を増額させているというのは誤った認識だ。  

もちろん、中日両国の間は誤解と意見の相違ばかりではなく、協力の余地もある。安全保障問題の解決にあたって、中日両国が対話・交渉を通じ、解決しやすい問題、緊急性の高い問題から着手するなど、5つの原則を堅持する必要があると、朱成虎氏は指摘した。この5つの原則を堅持することによって、安全保障において中日双方の協力が前進する可能性が生まれる。

南中国海問題も、長い間にわたって中日両国が注目する焦点の一つ。これについて朱成虎氏は、南中国海における中国の行動は、いずれも他国が取った行動への対応に過ぎず、南中国海情勢の安定化を図る上で重要な役割を果たしていると解説。中国が南中国海で人工島の造成や関連施設の建設を進めていることに関し、人工島の建設は中国が堅持している「対話による平和的な解決」と矛盾していないと指摘。中国が人工島建設に踏み切ったのは、ほかの国が人工島や施設を建設したことへの一種の対応だ。中国の動きは、マレーシアやシンガポールへの脅威にはならない。一方、フィリピンが挑発を続けてきたからこそ、脅威として受け止めているのだ。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年10月25日

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