第6回中日韓首脳会談が、現地時間11月1日午後にソウルで開かれた。中国の李克強総理、韓国の朴槿恵大統領、日本の安倍晋三首相が会談に出席した。朴大統領が会談を主宰。3カ国の首脳は中日韓の協力を回顧・展望し、地域・国際問題について意見交換した。李総理は3カ国の協力について、次の6つの提案を行った。
(一)政治の相互信頼水準を高め、地域の平和と安定を維持する。相互信頼の前提は、歴史問題を含む重大問題の共通認識の形成だ。3カ国は歴史を鑑とし未来を見据える精神に基づき、歴史の関連問題を適切に処理するべきだ。3カ国は地域の平和・安定の維持という重責を担い、政治・安全および経済発展という「2つのタイヤ」を共に回転させ、平和と協力により安全と発展の環境を構築し、地域の安全と発展を実現するため良好な雰囲気を醸成するべきだ。
(二)各自の比較優位性を充分に発揮し、生産能力をめぐる国際協力を展開する。中日韓の発展水準は異なっている。経済構造は相互補完が可能で、協力の高い潜在力が存在する。中国は整った工業体制、集約化された設備製造業、高い施工・建設能力、コストパフォーマンスの強みを韓日のハイエンド技術、周辺諸国の発展の需要と結びつける。インフラ整備、建設機械、建材、電力などの生産能力の国際協力を重点的に展開し、3カ国の協力の新たなブランドを樹立する。
(三)北東アジア経済統合を促進し、地域の金融安定を維持する。中日韓の協力は、地域の経済成長、金融安定の「バラスト」としての力を発揮し、3カ国の投資協定を実行に移し、中日韓自由貿易区の交渉の推進を加速し、貿易および投資の自由化・便利化の促進を継続する。中韓自由貿易協定(FTA)の早期発効を推進する。
(四)構造改革を共同推進し、革新面の協力を強化する。中国は革新駆動型発展戦略を実施中で、「大衆創業・万衆革新」を促している。韓国も革新型経済政策を推進しており、日本は科学技術立国政策を実施している。3カ国は交流と融合を強化し、モバイルネットワークやクラウドコンピューティングなどの共同開発などの協力を強化するべきだ。
(五)持続可能な開発の協力を強化し、国民により多くの利益をもたらす。環境汚染防止技術の中日韓協力ネットワークの構築を促し、関連するリサイクル産業経済区およびモデル基地の建設を強化し、準地域協力および地方経済協力の推進を継続し、東アジアの貧困削減の協力に関する提案を共に実行に移す。
(六)民間の人文交流を推進し、東アジア共同体の意識を高める。3カ国は近い文化と伝統を持ち、人員交流をさらに拡大し、オリンピック経済協力を展開し、国民間の友好を促進するべきだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2015年11月2日