フィリピン訪問中の日本の明仁天皇は27日、戦争を忘れないよう若い世代に呼びかけ、第二次大戦中の日本の侵略・暴行への悔みを表した。
共同通信社によると、明仁天皇の主な訪問目的は友好交流だ。天皇夫妻は27日、マニラの「無名戦士の墓」を訪れ、太平洋戦争で犠牲になったフィリピンの人々を悼み、日本の平和主義の姿勢を対外的に示した。フィリピンに向け出発する当日、天皇は戦争への悔みを表明し、「フィリピンでは、先の戦争において、膨大な数に及ぶ無辜のフィリピン市民が犠牲になりました。私どもはこのことを常に心に置き、この度の訪問を果たしていきたいと思っています」と述べた。ロイター通信によると、宮内庁の広報担当者は27日、「明仁天皇は自らの訪問により若い世代の歴史の意識を呼び覚まし、戦争がもたらした苦難を心に刻み、平和を惜しむよう呼びかけようとしている」と表明した。
BBCは、天皇の訪問は友好交流の性質を持ち、具体的な戦略協力とは関連性を持たないが、「中国の軍事的台頭と積極的な海洋活動」に伴い、日比両国が急速に歩み寄っていることは間違いないと伝えた。天皇は政治・外交の職責を持たないが、広く尊敬を集めており、フィリピンとも特殊なつながりを持っている。天皇は1960年代に皇太子としてフィリピンを訪問した。このような訪問は、フィリピンとの協力を強化したい安倍政権にとって、理想的な外交の効果を発揮できる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年1月28日