重慶大爆撃民間対日賠償請求団が10日、重慶大爆撃惨案遺跡前で1万人の署名と声援を集める活動を実施した。署名は二審開廷時に、日本の裁判官に提出される。
活動の現場となった同遺跡は、市民に囲まれ通行できないほどだった。多くの人が署名簿のそばで、重慶大爆撃被害者が語るこの歴史と賠償案の経緯に耳を傾け、署名することで支持を表明した。
抗日戦争中、世界反ファシズム戦争東方戦場統帥部の所在地となった重慶は、6年10ヶ月に渡り旧日本軍による戦略爆撃を受けた。これは歴史上、「重慶大爆撃」と呼ばれる。重慶大爆撃被害者および遺族は2004年に対日賠償請求団を結成し、東京地方裁判所で日本政府を相手取り訴訟を起こした。十数年に渡り、重慶大爆撃被害者は30回以上訪日している。
重慶大爆撃民間対日賠償請求団の原告および支持者ら22人が2015年2月25日、東京地方裁判所で敗訴という一審判決を受けた。同団体は直ちに上訴した。
山西省出身の支持者である郭敏氏は記者に対して、「一人の中国人として、我々は歴史を忘れるべきではない。我々は被害者が日本で上訴を続けることを支持する。私は大学の同級生と重慶を旅行した。昔はこの歴史をよく理解していなかったが、当事者が現場で説明するのを偶然耳にし、多くの人にこの歴史を理解させるべきだと感じ、彼らを支持した」と話した。
2時間もたたないうちに、署名簿は黒ペンの署名、さまざまな応援の言葉でいっぱいになった。
重慶大爆撃民間対日賠償案原告団の粟遠奎団長は週末、同活動の主催者および解説者として、炎天下の重慶で通りすがりの市民に重慶大爆撃の歴史、および民間対日倍賞請求案の経緯と詳細な情報を解説・宣伝した。
粟氏は、「東京高等裁判所は二審を今年8月末から9月上旬に再び延期した。我々の日本の二審への参加を後押しするため、ここで人々の応援を集めた。我々はこの1万人の署名簿を、日本の二審に送り届ける」と語った。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2016年7月11日