青島税関は21日、先日発覚した海産物の大型密輸事件を公表した。海外で買い付け、税関をくぐり抜けて国内で販売するプロ密輸組織は、この2年、タラバガニなど高級海産物5000トン余り(2.3億元相当)を密輸していた。
今年の初頭、青島税関密輸担当煙台支局の捜査官が市場調査を行った際、市場に高級海産物の価格が通常輸入価格より明らかに安かったのを発見し、注目するようになった。
同支局調査二課の副課長である宋振寧氏によると、ホタテ貝やタラバガニなどの魚が、江西省ナンバーの車両で運ばれてきたことを調査で突き止めた。「日本やロシア、アメリカが原産と思われる魚介類がどうして江西省からやって来たのか。常識的にはあり得ないと思った」。
さらに調査を進めたところ、山東省の海産物輸出入企業が浮上してきた。この会社は山東省や福建省、江西省、遼寧省などに支社を持つだけでなく、同社を率いる社長の王某はアメリカにも会社を設立していた。
6月24日、煙台の蓬莱国際空港において、飛行機から下りた王某を直ちに逮捕した。同時に関税密輸担当部門は、山東省、福建省、江西省、瀋陽などにいる関連する容疑者も逮捕した。ビザなど関連書類が証拠となり、彼らがタラバガニなど5000トン余りの海産物を海外で買い付け、密輸して2年近く国内に売りさばいていた密輸組織だったことが判明した。金額にして2.3億元に上った。