日本の防衛省で12日、自衛隊高級幹部会同が行われた。陸海空自、防衛大学を含む軍高官が集まりそうそうたる顔ぶれとなり、日本版の「中央軍事委員会拡大会議」と呼べるほどで、80人以上の記者を集めた。環球時報の記者は現場で、安倍晋三首相と稲田朋美防衛大臣が、声を合わせて中国を批判するのを目撃した。
安倍首相は訓示の中で、中国を名指しで批判しなかった。「日本ではかつてない事態が生じている。(他国の)軍艦がわが国の領海に侵入し、国籍不明の航空機が相次いでわが国の領空に接近している。これはすべて現実であり、わが国は極めて厳しい局面を迎えている。私と在席中の各位は、強い危機感を抱いている。日本は70年以上に渡り平和を維持してきたが、今日の平和で明日の平和を保証することはできない」
安倍首相と比べ、稲田防衛相は中国にそれほど遠慮しなかった。稲田防衛相は訓示の中で中国を名指しし、「中国はわが国周辺の海域と空域で急速に活動を拡大しており、非常に活発化している。常に力による現状の変化を試みている」と述べた。稲田防衛相は、中国の大量の漁船と複数の巡視船が先月、連日に渡り同海域を航行し、かつ何度も日本の領海に「侵入」したと例を挙げた。
安倍首相は訓示で中国を念頭に置いたほか、女性自衛官が少ないことに警戒を呼びかけた。安倍首相は「少子高齢化問題が急速に進行するなか、防衛省には絶対に女性の力が必要だ。稲田大臣の指導により、改革がまもなく始まる」と声高に叫んだ。日本が近代に発動した侵略戦争において、多くの日本人女性が政府によって戦争の渦中に置かれた。今や極度の自衛官不足という苦境により、女性の入隊が安倍政権の主な取り組み内容になっている。ひとたび戦争になれば、日本人女性が再び犠牲になることが懸念される。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2016年9月13日