TPP推進、身の程知らずの日本は恥をかく

TPP推進、身の程知らずの日本は恥をかく。

タグ: TPP 米国 日本

発信時間: 2017-07-13 14:13:57 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

米国が離脱を宣言してからほぼ忘れられた環太平洋経済連携協定(TPP)は、日本の懸命な働きかけにより、ようやくほんの少しの進展があった。TPP参加11カ国の首席交渉官は12日、日本の温泉の名所である箱根で会合を開き、「米国抜きのTPPの実現」をめぐり議論を掘り下げた。

周知の通り、TPPの発効は次の3つの条件を満たさなければならない。まず国内の法的手続きの期限は2018年2月3日まで。次に国内の法的手続きを終える国は6カ国以上に達しなければならない。それから、国内の法的手続きを終えた国のGDPが12カ国に占める割合は85.0%以上でなければならない。米国のGDPが12カ国の60.3%を占めていることから、トランプ大統領の離脱宣言はその終了を意味する。

しかし日本側は諦めておらず、動きを続けている。残りの10カ国を率い、今年11月に自ら主導するTPPを打ち立てようとしている。日本はまずトランプ大統領の保護貿易主義の傾向に対抗し、自国が自由貿易の保護者であることを標榜しようとしている。次に間もなく締結される日EU経済連携協定(EPA)と結びつけ、アジア太平洋と欧州を網羅する特大自由貿易協定を打ち立て、新たな貿易秩序の構築において一定のリーダーシップを発揮しようとしている。

さらに日本はTPPを、中国けん制の効果的なツールとみなしている。現段階で、中日両国は中日韓自由貿易協定、地域包括的経済連携(RCEP)の交渉で、貿易基準・ルールなどの問題をめぐり一歩も引いていない。中国は各交渉国の具体的な国情に基づき、簡単な問題から難しい問題へと進み、秩序正しく自由化率を高め、先に協定を締結してから段階的にアップグレード版の交渉を進めることを主張している。しかし日本は一挙解決にこだわり、TPPを手本とする総合的に高水準なRCEPを構築しようとしている。RCEPとTPPの参加国はある程度重なっている。日本はTPPを後ろ盾とし、自国の主張を支持する交渉国を抱き込もうとしている。これは言わずと知れたことだ。

そのため日本が大きな野心を持っていることが分かるが、このように無理にTPPを成立させようとしても、思い通りの結果になるとは限らない。原因は他でもない、日本の客観的な能力と主観的な意欲の間にある大きな差がそうだ。

米国のリーダーシップの基礎となっているのは、世界一の経済強国、最大の末端消費市場としての経済力であり、そのためTPP交渉を絶対的に主導していた。TPPの中身を見ると、その貨物貿易の自由化率は98%に達し、サービス貿易や投資などの分野で大小問わずさまざまな新規則を設定している。米国がTPP交渉を主導する間、予定の目標をほぼ達成していた。

一方で日本は世界3位の経済強国であるが、規模は米国の30%にも満たず、国内市場も小規模だ。経済的利益に駆られTPPに参加する多くの国にとって、米国抜きのTPPは車輪を失った自動車のようなものだ。これは他国がTPPの推進継続に賛成しながら中国の方に期待を寄せ、中日共同でTPPを推進し、さらには公然と中国をTPPに招こうとしている理由だ。

日本が自国の力だけでTPPを推進することは難しい。日本の努力が足りないのではなく、実力が足りないのだ。(筆者:蔡亮上海国際問題研究院アジア太平洋研究センター副研究員)

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年7月13日

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