日本メディアによると、日本の原子力規制委員会は15日、東京電力の福島第1原子力発電所1~4号機の周囲約1.5キロメートルの地盤凍結計画について、汚染水の増加を抑える「凍土壁」の未凍結部分である工場西側7メートルの凍結を行うことを認可した。東京電力は22日に凍結を開始し、今秋に完了する見通し。
政府が約350億円を拠出して建設した凍土壁は2016年3月末に作業を開始し、ついに全面凍結することになった。
福島第1原子力発電所の地下水が原子炉建屋に流れたのは、原発事故で溶け落ちた核燃料などが接触して汚染水になったためである。地下水の原子炉建屋への流入を防ぐため、東京電力は地下に凍土壁を作り、流入を減らし汚染水の増加を抑える計画。しかし、凍土壁を作れば、周囲の地下水の水位が大幅に下がり、原子炉建屋内の汚染水が外に流れる可能性がある。
東京電力は6月28日、廃炉作業に関する原子力規制委員会の会議で、降雨量が極端に少なくても、原子炉建屋周囲のサブドレンで汚染水の流出を防げるとした。原子力規制委員会は全面凍結にほぼ同意し、東京電力が変更したプランの検証を開始した。
8月2日、4号機付近のサブドレンの地下水の水位が汚染水が流出するレベルにまで低下したが、原子力規制委員会は「周囲を掘る作業で発生した一部状況は、凍土壁の作用にそれほど影響しない」と判断し、プランの変更を認可した。
凍土壁は1~4号機周囲にブライン配管を埋め込み、冷却した液体を地下に循環させることで壁を作るというもの。すでに段階に分けて凍結がおこなされている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月17日