日本初の量子コンピュータ試作機 演算速度はスパコンの100倍

日本初の量子コンピュータ試作機 演算速度はスパコンの100倍。

タグ:日本初 量子コンピュータ

発信時間:2017-12-02 10:24:53 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

   シンガポール紙『ザ・ストレーツ・タイムズ』によると、日本が国内初の量子コンピュータの試作機を発表し、量子コンピュータの競争に加わった。量子コンピュータは速い演算速度、高い演算能力を有し、人工知能(AI)の潜在能力を発揮するのに極めて重要なものである。

 

 この試作機は日本の国立情報学研究所、通信大手のNTT、東京大学が共同開発。理論的に言って、演算速度はスーパーコンピュータの100倍だが、エネリギー消費はわずか10分の1である。

 

 研究者によると、このシステムは都市部の渋滞問題を解決し、人が密集するエリアで数万台のスマートフォンと各基地局の接続を合理化し、化学物質の正確な組み合わせを発見することで新しい薬品を開発することもできる。

 

 量子コンピュータと伝統的なコンピュータの違いは量子力学理論にある。0度以下の亜原子粒子(電子など)の計算に使用するため、多くの量子コンピュータは安定せずミスが生じやすく、その機能を発揮しきれない。

 

 日本が今回開発した量子コンピュータの試作機は長さ1キロ、光子の詰まった光ファイバー1本を使用し、光の特性を利用して高速演算を実現する。研究者によると、試作機は室温で長期的に安定して作動することが実験でわかった。また、イノベーションを促進するため、開発チームは27日に同システムのテストを一般と研究者に公開する。プロジェクト責任者でスタンフォード大学大学元教授の山本喜久氏は、「試作機の性能をより高め、スーパーコンピュータが解決できない課題を解決する」と話した。

 

 研究者は現在、開発した「量子ニューラルネットワーク」技術を実行できるクラウドシステムを開発している。

 

 この量子コンピュータの発表により、日本は米国と中国が主導する量子コンピュータの世界競争に加わったことになる。米国の量子コンピュータ分野への年間投資額は2億ドルで、中国は100億ドルを投資し量子応用研究センターを建設している。日本は今年4月、今後10年で量子コンピュータ分野に3億6100万ドルを投資すると発表している。



「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月2日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで