今年は南京大虐殺発生80周年だ。「歴史を鑑とし、未来に警告する」をテーマとする今年の図書発表会が5日、侵華日軍南京大屠殺遭難同胞紀念館(南京大虐殺記念館)で開催された。第4回国家追悼日のイベントの一つとして、今回は南京大虐殺の歴史を反映した18種・20数冊の図書が集中的に公開された。これには学術著書、小説、ルポタージュ、絵本などの読み物が含まれる。
大量の南京大虐殺の資料のうち、生存者の資料は特殊な部分となっている。『最後の証言:南京大虐殺生存者49人が口述する歴史』『変えられた人生ー南京大虐殺生存者が口述する生活史』は、健康状況がすぐれ記憶がはっきりしている南京大虐殺の生存者約50人の口述を録音・整理して作られた自伝だ。
南京大学の張生教授は「時は流れ、生存者が一人また一人とこの世を去っている。私たちは生存者が健在で記憶がはっきりしているうちに、大虐殺によって変えられた人生を記録する。これは私たちが歴史の記憶を引き継ぐ上で、他にはない価値を持っている。生存者は自ら大虐殺を経験し、目撃している。彼らの記憶は最も生き生きとした部分であり、直ちに保存が必要な国の記憶だ」と指摘した。
小説『雪の中の血:南京、1937』の筆者であるDavid Davies氏は幼い頃、祖父から南京大虐殺の歴史を聞いた。祖父は第二次大戦の元兵士。これらの元兵士が他界するに伴い、これらの歴史が西側諸国で徐々に忘れられている。「南京大虐殺を背景とする小説は珍しい。私は小説という形式により多くの人の注意を引き、特に西側の読者にこの歴史を理解してもらいたい」
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月7日