欧米日がWTOで中国に「警告」? 専門家「規則違反の判断は恣意的」

欧米日がWTOで中国に「警告」? 専門家「規則違反の判断は恣意的」。12日、米国のライトハイザー通商代表とEUのマルムストローム貿易委員、日本の世耕弘成経済産業大臣はまず会談を開いた後、共同声明を発表した…

タグ:世界貿易 生産 能力 過剰 民間企業

発信時間:2017-12-17 09:00:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 ブルームバーグ社は、米国の元次席通商代表のロバート・ホリーマン氏の話を引用し、生産能力過剰は彼らを団結させた悩みの種であり、米日欧はあらゆる道具を用いて中国にこの問題を認めさせようとしていると伝えた。だが中国商務部国際貿易経済協力研究院の梅新育研究員は13日、『環球時報』記者に対し、中国の鉄鋼産業が政府の補助金を受けているという主張はとても成り立たず、中国の鉄鋼産業においては民間企業が占める規模がかなり大きいと指摘している。さらにここ数年の状況から見ると、中国は1億1千万トンの生産能力を縮小しているが、效率が中国よりもずっと低い中東や一部の欧州の国は生産能力を逆に数千万トン増やしており、これでは適者生存ではなく、適者淘汰となってしまう。梅新育研究員は、中国をやたらに非難するより、自己の向上や改善の方法を考えた方がいいと指摘する。中国にレッテルを貼ることばかりに頭を使う欧米日のやり方ではどんな見通しも立たない。


 もっともEUと米国が同じ立場に立つことができるかには疑問の声も上がっている。ドイツ『フォークス』誌は13日、欧米日が共同声明を発表したのとほぼ同時に、欧州の5大経済国の財務相が米財務長官に共同書簡を送り、米国の税制改革案を批判し、米国はWTOの法規を軽視し、自国の保護主義に走っていると指摘した。5カ国の財相は書簡の中で、米国がもし法案を実施すればWTOに提訴すると脅している。


 これと同時に米国のWTOにおける役割も批判を受けている。英紙『フィナンシャル・タイムズ』は、欧米日が設立した新たな連盟が、不穏な空気の漂う今回の閣僚会議と同時に出されたことに着目している。多くの人は、トランプ政権によるWTOの攻撃が会議に暗い影を投げかけたと考えている。今回の会議の合間に討論された主要な話題の一つは、米国が紛争解決制度の廃止を要求するのではないかとの多くの人の懸念だった。同紙によると、ライトハイザー米通商代表は、各加盟国の閣僚との会談で、紛争解决制度に対する米国の不満を引き続き表明したが、代替可能な案を打ち出すことはなかった。


 スイス紙『フィナンツ・ウント・ビルトシャフト』は、現在の世界貿易に欠けているのは相互の攻撃ではなく協力だと論じている。とりわけEUと米国、中国の3つのエコノミーが世界貿易に占める割合は40%、世界のGDPに占める割合は45%に達する。三者は同じテーブルについて交渉すべきであり、対抗すべきではない。11日、中国代表団の団長を務める商務部の鍾山部長は会議で発言し、中国は一貫して、経済グローバル化と多角的貿易体制の断固たる防衛者となってきたと主張した。鍾山部長は各加盟国に対し、真の団結と行動によって、WTOの権威と有效性を守らなければならないと呼びかけた。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年12月17日

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