北東アジア、経済・貿易版「新三国志」の雰囲気が濃厚 地域共同建設のチャンスを迎える

北東アジア、経済・貿易版「新三国志」の雰囲気が濃厚 地域共同建設のチャンスを迎える。

タグ:訪日 経済ハイレベル対話 協力 

発信時間:2018-04-18 16:25:01 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 中国の王毅国務委員兼外交部長は3日間の訪日を終えた。王部長は訪日中、日本の河野太郎外相と共に第4回中日経済ハイレベル対話を開き、安倍晋三首相と会談した。日本の与野党・民間、特に経済界は王部長の今回の訪問を高評価している。彼らは、中日関係が持続的かつ緩慢に改善されるなか、中日関係及び経済・貿易協力を促進するためには、官民一体の取り組みが必要と判断している。(筆者・笪志剛 黒竜江省社会科学院北東アジア研究所長)


 王部長の今回の訪問は二国間レベルで中日ハイレベル交流の新たな局面を切り拓き、相互信頼と食い違いのコントロールを促進し、両国関係の改善の流れを確固たるものにした。また中日韓首脳会談が5月に日本で開催されるため、韓国を含む北東アジア・アジア太平洋の協力拡大、「一帯一路」(シルクロード経済ベルト、21世紀海上シルクロード)枠組み内の地域共同建設、中日韓地域一体化の試みといった両国の新ルートを切り拓くことになった。


 中日関係の好転の流れが顕著になり、「脱グローバル化」の濁流に直面した両国が協力により経済・貿易自由化を守る現実的な需要が浮かび上がっている。また中日が地域協力の掘り下げによりアジア運命共同体の建設を促進し、北東アジア・アジア太平洋一体化を共に計画し、帰属意識を確立する中長期的な計画も浮き彫りになっている。


 現在の中日関係の好転、中日韓3カ国の協力の強化は、次の傾向と密接なつながりを持っている。


 (一)戦略的に見ると、地域協力を背景とし、ロシアや韓国などを含めた北東アジアが、中日両国にとって日増しに重要性を増している。


 地政学的に見ると、中朝首脳の歴史的な会談の実現に伴い、南北・米朝会談の準備が進められ、北東アジアの地政学的な緊張情勢が好転している。これを背景とし、中日は北東アジアの地政学的対立を平和的雰囲気に変える効果的なルートを模索し、自由貿易体制・枠組みにおける一体化の協力を拡大し、戦略レベルから北東アジア・アジア全体の運命共同体を構築する実践を推進する。これにより双方のアジア太平洋における主導権を拡大し、世界的な発言権を強化することができる。この意義から論じると、中日関係の改善と北東アジアの協力の掘り下げは両国のみならず、アジア太平洋全体に利益をもたらす。共に向き合う中日関係は、北東アジア・アジア運命共同体に参考可能な解決案をもたらす。


 経済・貿易協力を見ると、周辺の安定的な協力は両国関係のみならず、中日の中長期的な国家経営に影響を及ぼす。昨年の中日二国間貿易額は9.9%増の2972億8000万ドルに達した。訪日中国人客は延べ700万人を超え、日本が中国で経営する企業数は7万社を突破した。中日韓の貿易額は5372億5000万ドルで、中国の貿易額全体に占める割合は13%。日本は長年に渡り中国の重要な貿易・投資パートナーであり、日本の中国からの輸入額は米国を上回り最大となった。


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