経済・貿易問題、大きな食い違いも
アナリストは「日米経済・貿易摩擦の解消は、安倍氏のもう一つの重要な関心事だ。しかし日米の食い違いが大きすぎるため、4月の訪問と同様、大きな収穫は得難いだろう」と指摘した。
米国は鉄鋼・アルミ製品の関税問題で日本に強硬な態度を示し続けており、安倍政権に大きな打撃を与えている。米政府は5月下旬、輸入車及び部品に対して通商拡大法232条に基づく調査を実施すると発表し、さらに追加関税導入など輸入制限措置を講じるとけん制している。これは安倍政権にとって、もう一つの大きな打撃だ。
毎日新聞の報道によると、米政府が1962年通商拡大法232条に基づき自動車を対象に追加関税を導入した場合、日本の産業界が被る損失は鉄鋼・アルミ製品への制限措置をはるかに上回る。
安倍氏は5月30日、国家安全の脅威を理由とする米政府の輸入車及び部品への調査を、日本側は受け入れないと表明した。
アナリストは「経済・貿易摩擦は日米間の際立った問題で、短期間内に解決策は見いだせないだろう。安倍氏がトランプ氏との会談で、双方の経済・貿易問題の食い違いを解消するのはほぼ不可能だ」と話した。
個人的な目論見、選挙戦を見据える
日本の財務省は4日、森友学園の国有地売却問題の関連文書書き換えに関する調査・処理結果を発表した。安倍夫妻が森友学園による国有地の取得に「青信号」を出したという疑惑が再び浮上しており、野党は安倍政権への責任追及を強めている。
日本メディアによると、森友・加計学園問題など一連のスキャンダルの影響が尾を引いており、安倍氏は内政で苦境に陥っている。今年9月の自民党総裁選に対応するため、安倍氏は外交の取り組みで国民の支持を取り戻し、不利な流れを変えようとしている。
米シンクタンク・戦略国際問題研究所は先ほど文章の中で「昨年からスキャンダルに陥っている安倍氏は、日米同盟関係の強化を非常に重視している。国益を守るイメージを形成し、政治資本を追加し、未来の選挙戦の備えようとしている」と指摘した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月7日