ポンペオ米国務長官は6−8日にかけて日本、朝鮮、韓国の3カ国を訪問した。各国の発言を見ると、ポンペオ氏の今回の訪問で朝鮮と米国の対話に向け一定の進展があったが、依然として懸念と不確実性が残されている。
各国の情報をまとめると、ポンペオ氏の今回の朝鮮訪問で、朝米対話について2つの進展を実現した。
まず、2回目となる朝米首脳会談の計画が推進されているが、時期と場所は不明だ。
朝鮮中央通信によると、朝米は2回目となる首脳会談に向け早急に協議することで合意し、かつ関連手続きの問題と方法について議論した。米国務省の声明によると、双方は会談の時期と場所の候補をさらに絞ったが、最終的に時期と場所が決まったかについては言及されなかった。
次に、双方は重要かつ敏感な問題、相互信頼促進に利する措置について議論した。
米国務省が7日に発表した情報によると、朝鮮側は調査員を廃棄された豊渓里核実験場に招待し、その廃棄プロセスが「不可逆的」であったことを確認させると提案した。米国側は朝鮮側に対して、「最終的で完全に検証可能な」非核化の実現を求めている。朝鮮側が外国の人員を実地確認に招待することで、米国の一部関係者の朝鮮側の措置に対する疑問を払拭できる。
注目すべきは、ポンペオ氏が文在寅大統領に今回の朝鮮訪問の成果を報告した際に、米朝の議論の内容には朝鮮の非核化の措置や、核兵器廃棄に米国政府が代表団を派遣することのほか、米国側の「対策」が含まれたと述べたことだ。
ポンペオ氏は訪朝の前後、日本と韓国を訪問した。これは半島の非核化プロセスと米朝対話の問題について、同盟国と立場を確認し連携を強化することで、朝米対話を推進すると同時に朝鮮への制裁などの圧力を維持するためだ。ポンペオ氏の今回の3カ国歴訪は、朝米の対話について一定の進展を実現した。しかし朝鮮半島は複雑で変化が激しく、次の朝米首脳会談が実現するか、朝米がこれまでの大きな溝を埋めることができるかについては、いまだ未知数だ。
朝米は今回、終戦宣言の問題についてまったく言及しなかった。終戦宣言をめぐり、各国間の大きな溝が露呈している。韓国側は、終戦宣言を政治宣言として年内に署名することを目指している。米国側は、半島の非核化実現を終戦宣言の発表より先にする姿勢を崩していない。朝鮮側は、終戦宣言は取引の駒ではなく、新型朝米関係と半島の平和メカニズムを構築するための基礎、最も重要なステップとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年10月10日