日本酒メーカーの代表が訪中 「中国の消費者に日本酒を好きになってもらいたい」

日本酒メーカーの代表が訪中 「中国の消費者に日本酒を好きになってもらいたい」。

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発信時間:2019-04-15 19:28:20 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

   近年、日本を訪れる中国人観光客の増加に伴い、日本のグルメ文化だけでなく、日本酒をはじめとする日本の「酒文化」も中国人観光客から人気を集めている。中国人観光客の強大な消費能力により、ビジネスチャンスを嗅ぎつけ、中国の巨大な市場に目をつけて海外進出をはかる日本のメーカーは増えている。4月12日、日本酒の有名ブランド7社の社長と醸造士が北京に集まり、日本酒輸出会社の三山グリーン株式会社が開いた「2019東瀛三山発表会・レセプション」に出席した。梵、南部美人、醉鯨、土佐鶴、八海、亀泉、白滝(上善若水)の7ブランドは日本国内の日本酒業界で評判が高い。今回の訪中は、中国の消費者に日本酒を宣伝することが目的。

 

 日本酒醸造技術の起源は中国にあり、盛唐時期に日本に伝わり、現代まで受け継がれて発展した。華夏文明源を含み、日本の職人精神に基づいて作られている。その含蓄、味わい、悠久という特性は中日の源も表している。発表会で発表された統計によると、ここ数年、中国人消費者の日本酒需要は急増し続け、2018年1~7月の日本酒の対中輸出額は19億円に達し、前年同期比70%増加した。三山グリーン株式会社の史習上(デビッド・シイ)社長によると、ここ5年、同社の日本酒の対中輸出業務は年間40%の速度で成長し、2019年は80%に達する見通し。特に、2020年の東京オリンピックが近づき、同社は日本酒の対中輸出は最高を記録すると見込んでいる。

 

 三山グリーン株式会社の統計によると、中国の日本酒消費者は25~45歳で、中青年が多い。珠江デルタ、江蘇省、浙江省、北京などの沿岸地域が主な消費地である。中国の消費者は日本酒に対して「若い」「おしゃれ」というイメージを持っている。そのほか、輸入量の増加に伴い、市場の日本酒の質に対する受け入れ度と管理体系も改善されている。企業にとって、倉庫管理や物流などにおける厳格な質の管理は重要であり、これらの面について、同社は今後も質の認証と商品のトレーサビリティを行い、商品の質を厳しく把握するとした。また、同社が発売した自社ブランド「龍吟」の売り上げは好調だと明かした。

 

   白酒が主導的地位を占める中国で、日本酒メーカーはどのように消費者を獲得するか。



 亀泉酒造株式会社の川沢亨社長は、「亀泉は芳醇で果物の香りが豊富というスタイルで中国の消費者を感動させたい」と話した。2018年に北京で開かれたSAKE-China日本酒品評会で、一般消費者で構成された審査団は亀泉純米大吟醸を1位に選んだ。土佐鶴酒造株式会社営業部長の北川和哉氏は、土佐鶴はやや辛口で通常は食事とともに飲むが、今後は中国料理に合う酒を提供していくと話した。

 

 上善若水の生産地である新潟県は福島原発事故の影響を受け、中国が輸入を禁止する放射能汚染地域のものである。中国市場を失わないようにするため、同社は自社の技術者を関西地区の姉妹工場に派遣し、同じ技術を用いて醸造した上善若水を中国の消費者に提供する。

 

 北川和哉氏は記者に対し、「私たちの酒はやや辛口で、この酒の醸造を続けると同時に、中国の消費者に合わせた日本酒の開発も検討する」と述べた。

 

 梵酒造株式会社の加藤団秀社長は「梵」の2つの特徴について以下のように紹介した。1つは、全ての酒を純米で醸造していること。もう1つは、全ての酒をマイナス10度以下の環境で1~10年寝かせ、口当たりをよくしていること。加藤氏は、中国を含む世界各国の食べ物と合うと自信を持っている。

 

 酔鯨酒造株式会社のチーフ醸造士の松本誠二氏は、「弊社は暖かい南部に位置するため、酸味のある酒の開発に適している。より多くの食べ物に合うように、特徴を強調しすぎず、脇役という位置づけを貫くことが企業モットー」だと述べた。

 

 日本酒の飲み方について、南部美人の久慈浩介社長は、冷やして飲む方法と温めて飲む方法の2通りあり、日本以外では冷やして飲まれることが多いと紹介。日本酒文化で最も重要なのは「食中酒」で、食べ物に合わせて飲むことだと話した。

 

 加藤氏は、「日本は四季がはっきりと分かれている国で、季節ごとに旬の酒がある。春は花見酒、夏は納涼酒、秋は月見酒、冬は雪見酒を楽しむ。日本酒を味わいながら自然の変化を感じることも日本酒文化の1つ」と語った。



「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年4月15日

 


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