京東方科技集団を中心とする中国のディスプレー製造メーカーが今年に入り、柔軟性OLEDスマホ用パネルの生産拡大を加速している。アップルとファーウェイのサプライチェーンを主導する韓国メーカーに挑む。Nikkei Asian Reviewが15日に伝えた。
京東方は先ほどサムスンから勝利を収め、ファーウェイ初の折り畳み型スマホ「Mate X」に有機発光ダイオードディスプレイを提供した。京東方は2017年に中国初のスマホ向けに柔軟性OLEDを開発する企業になった。今年の年末まで毎月、生産能力を4万5000枚拡大する。月間ベースで見ると、柔軟性OLEDスマホ用パネルの生産量が現在2位のLGは6万枚で、間もなく京東方に抜かれることになる。また首位のサムスン(16万5000枚)との差も縮まる。
華星光電(CSOT)、天馬微電子、維信諾も生産能力を積極的に拡大している。アナリストは、中国のディスプレーメーカーが国の支援を受け急速に拡大することで、厳しい価格競争を引き起こす可能性があると述べた。特にLCD市場で、現在の市場のリーダーの利益率と市場シェアに影響を及ぼすという。
OLEDの供給については、長年に渡りサムスンが主導権を握っていた。高い技術力と巨額の投資が、同市場に進出する上で大きな障害となる。しかし京東方、華星光電、維信諾、天馬微電子などの企業の後押しを受け、中国メーカーは技術と生産能力の面で大きな進展を実現した。OLED市場の競争環境には変化が生じている。
OLEDは折り曲げられるだけでなく、コントラスト比と輝度が高いため、スマホの高級モデルに選ばれている。これにはiPhone XS、ファーウェイのMate、サムスンのNote及びSシリーズなどが含まれる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年4月17日