日本の東邦大学と慶應義塾大学の研究員からなるチームはこのほど、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を利用し、運動ニューロン病の新たな病理を発見した。
研究チームはFUS遺伝子変異(ALSの発症原因の1つ)によるiPS細胞を使って運動ニューロンを培養し、これらの運動ニューロンの軸索に異常な形態を発見。そのほか、新型のマイクロ流体デバイスとRNAシークエンシングを使い、Fos-B遺伝子が運動ニューロンの軸索の形態異常において主な役割を果たすことを発見した。軸索の形態異常はALS神経変性の前に発生するため、Fos-Bは早期治療のターゲットになる可能性がある。関連の研究成果は『E BioMedicine』誌で発表された。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年7月11日