これは進歩だろうか、退化だろうか?日本の慶應義塾大学の科学研究者は米ロサンゼルスで開催されたGCカンファレンス「SIGGRAPH」にて、生体工学の理念に基づき作った「機械尻尾」を発表した。この装置は人体活動を効果的にアシストし、身体機能を高めることができるという。しかし反響は今ひとつで、多くのネットユーザーが外観と設計理念に不快感を示している。5日付英デイリー・メール紙が伝えた。
デモ動画によると、この「機械尻尾」は人の腰の位置に取り付けられる。人体の動きに伴い柔軟に動き、体のバランスを十分に保つ。科学研究者の説明によると、人間は作業もしくは運動中に体のバランスを常に維持することができない(重いものを運ぶ、もしくは崖を登る時など)。「機械尻尾」はこの特殊な状況下、効果的に補助効果を発揮できる。説明によると、この製品のインスピレーションはタツノオトシゴから得られた。この海洋生物の尻尾は力強く、捕食者に抵抗することができれば、海洋植物やサンゴに絡みつくことで、体を固定する効果を発揮できる。
しかし多くのネットユーザーはこの製品の意義を理解できず、人類が祖先に戻る「逆行」の嫌いがあると考えている。「人類に尻尾が必要ならば、長い進化の過程で自ずと残されたはずだ」「こんな重たいものを取り付け、満員電車にどうやって乗れというのだ」またある人は、人体の「機械化」の将来性を感じると喜んでいる。ある人はさらに、スパイダーマンに登場する悪役ドクター・オクトパスの機械の触手と比べている。
科学研究者が示した「機械尻尾」はプロトタイプの段階で、使用範囲が限られているが、改善されれば非常に幅広く応用される。例えば建築業者は作業員にこれを取り付け、安全かつスムーズに重いものを運ばせることができる。医療機関は障害者や行動が不自由な患者に取り付けることで、彼らをより自由に行動させることができる。
研究開発チームは、VRもしくは体感ゲームの外付けハードとして用いることで、ゲーマーの体験をよりリアルに近づけることができると説明した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2019年8月8日