日本の共同通信社によると、日韓国境に近く、観光客の大部分を韓国人が占める日本の長崎県対馬市では、ホテルや飲食店などの観光業が両国関係の悪化の影響を受け、韓国人観光客の激減に悲鳴を上げている。
韓国人観光客が対馬市に行くのは非常に便利で、釜山から高速船で1時間ほどで到着する。2018年、人口約3万人のこの島を訪れた韓国人観光客は約41万人だった。観光客の激減後、対馬市で危機感が高まり、この機会に韓国人観光客への依存を脱却すべきという意見も上がっている。
長崎県などの統計によると、2018年に対馬市を訪れた観光客は約53万7000人で、うち韓国人は4分の3を占めた。25カ所の主要宿泊施設のうち約10カ所で、今年7月の宿泊客が前年同期比5~7割減少し、8月も減少している。対馬と釜山を結ぶ高速船に関しては運航停止と本数減少の動向も見られる。
大部分の韓国人観光客が入国する島北部の比田勝港周辺のビジネスは8月上旬に冷え込んだ。港に面する韓国人観光客の利用が多いカフェも客が少なく、店員の原弘美さん(46歳)は「3年前のオープン以来、これほど暇なのは初めて」と不満をこぼす。
港から徒歩5分の場所にあるホテルでは、7月に約170件の予約がキャンセルされた。韓国籍のある男性従業員(29歳)は、「個人客はまだいるが、ツアー客の宿泊はほぼゼロで、客室の半分以上が空いている。このような状況がいつまで続くかわからない」と不安そうに話した。
対馬市によると、対馬と釜山を結ぶ高速船は1999年に開通し、2000年の韓国人利用者は約7550人だった。その後に運営企業が増加し、ショッピング、徒歩旅行、釣りを楽しむ観光客が爆発的に増加した。推計によると、2017年の韓国人観光客による島での消費額は79億4100万円に達した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2019年9月3日