「北京-東京フォーラム」中日共同世論調査2019結果発表

「北京-東京フォーラム」中日共同世論調査2019結果発表。

タグ:中日世論調査

発信時間:2019-10-24 16:04:23 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 4.領土・歴史などの敏感な問題が与える影響は依然として大きいが、その程度には低下が見られる。調査データから見ると、領土・歴史などの問題はいまだ中日関係の発展を制約する主な障害となっているが、その程度には低下が見られた。中国の回答者にとって、領土をめぐる対立は相変わらず首位ではあるものの、この4年間この数字は落ち続け、2016年の65.3%から2017年の64.7%、2018年の55.3%、今年の51.2%と連続して低下している。日本の歴史認識と歴史教育問題については、2017年の34.8%から、2018年には25.2%に減少し、今年は24%と小幅減になっている。中国の24.7%の回答者が、中日の民間における相互信頼の欠如が中日関係を阻害する主な問題である考えており、昨年の27.6%よりやや減少している。日本の54.4%の回答者が、領土問題が中日関係に影響を与える最も主な要素となっていると考えており、この数字は同様に下落傾向にある(2018年は61.1%、2017年は66.5%)。中日の回答者は、歴史問題はいまだ中日関係の発展に影響を与える重要な要素だと考えている。


 5.両国関係の発展の民意基礎はいまだ堅固とはいえず、絶対多数の回答者が本国のニュースメディアから相手国と両国関係に関する情報を得ている。両国の政治関係が昨年以降持続的に改善しているという大きな背景にしては、両国の回答者の数値改善はそれほどではなく、一部の数値では低下も見られ、両国関係発展の民意基礎は堅固とはいえない。中国の回答者が日本に対して、「良い印象を持っている」(「どちらかといえば良い印象を持っている」を含む)と答えた割合は昨年よりも3.7ポイント増えたに過ぎず、日本側のこのデータはわずか1.9ポイントの増加に過ぎない。現在の中日関係は「良い」(「どちらかといえば良い」を含む)と答えた中国の回答者の割合は昨年よりも4ポイント増えただけで、日本の同項目もまた1.3ポイント増加にとどまった。過去1年間の中日民間交流が「活発だった」(「ある程度活発だった」を含む)と答えた中国の回答者は41.6%だけで、昨年の48.6%に及ばなかった。過去1年間の中日民間交流が「活発だった」(「ある程度活発だった」を含む)と答えた日本の回答者はわずか17.2%で、昨年の24%より低かった。今回の世論調査の結果によると、絶対多数の両国の回答者(中国84.5%、日本94.1%)が本国のニュースメディアから相手国と両国関係の情報を得ていると答え、中日両国のメディアが一般大衆の相手国への国民感情に大きな影響を与えていることを見て取れる。両国関係の改善と両国民衆の相互理解の促進に対する本国メディアの貢献については、86.6%の中国の回答者が肯定の態度を示したが、日本のこの割合は26.9%であった。


 北京-東京フォーラムの重要な一部として、「中日共同世論調査」は2005年に初めて実施されて以来、両国の民意を反映し、相互理解を増進させる重要な手段の一つとなってきた。第15回北京-東京フォーラムの同調査は、今年9月中旬~10月上旬に中日両国で同時に行われた。


 北京-東京フォーラムは中国外文局と言論NPOが共同主催するもので、2005年以来すでに15回が開催されており、現在、中日ハイレベルのパブリック交流プラットフォームの一つとなっている。第15回フォーラムは「世界の繁栄とアジアの平和で中日が背負うべき責任」をテーマとし、10月26日に北京で開幕される。中日両国の社会各界から600人近いパネリスト・代表が出席し、政治・外交、経済、安全保障、メディア、特別などの分科会でさまざまな議題について討論し、両国関係の長期にわたる安定した健全な発展を推進するための共通認識を求める。

 

 人民中国インターネット版 2019年10月24日


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