日本の共同通信は19日に消息筋の話として、カナダが日米韓に対してクアッドを創設し、「環太平洋地域の民主主義陣営の連携を深め、中国、ロシア、朝鮮に対応する」よう提案したと伝えた。
報道によると、カナダの関係者は1月にカナダを訪問した岸田文雄首相に構想を打診し、米国及びそのアジアにおける主要同盟国による既存の3カ国枠組みの拡大が、環太平洋地域の「民主主義陣営」の連携を深めることになると補足した。報道はまた米国の外交筋の話として、米政府は同盟国の日本、韓国、カナダによる相互協力の掘り下げに歓迎を表したと伝えた。
中国現代国際関係研究院米国研究所の程宏亮研究員は20日、「環球時報」の取材に対して、「この情報が事実であれば、これはカナダが昨年打ち出したインド太平洋戦略の重要なステップであり、このやり方によりアジア太平洋で存在感をアピールしようとしている。特に同盟国や価値観の近い国と協力を展開することでアジア太平洋問題に介入しようとしており、明らかに中国に矛先を向けている。次に、カナダのこのやり方が米日印豪による安全対話枠組みであるクアッドを参考にしていることは非常に明らかだ。米国からすれば、これはその戦略的な需要と利益に合致するため、支持する態度を示すはずだ。それから、この提案にはもう一つの重要な背景がある。日本と韓国の間で最近、歴史問題をめぐりいわゆる進展があった。カナダはこれはおそらくチャンスと見た。さらに、カナダは戦略的に米国に追随し、米国と日本のような国を含む対中小派閥の構築に積極的に参加し、さらには自発的に構築するようになった」と述べた。
しかし共同通信の消息筋の話によると、日本はカナダ政府に対してこの構想を実現するためには時間がかかると伝えたという。中国社会科学院日本研究所の呂耀東研究員は20日、「環球時報」に対して、「このクアッドは日本が提案したものではない。そのため日本はカナダが日本を招待した動機と、自国の国益を考慮しなければならないはずだ」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年3月21日