太平洋は危険廃棄物のゴミ溜めになるべきではない

中国網日本語版  |  2023-06-21

太平洋は危険廃棄物のゴミ溜めになるべきではない。

タグ:福島核汚染水海洋放出

発信時間:2023-06-21 16:41:16 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 日本メディアの報道によると、東京電力(東電)はこのほど福島核汚染水海洋放出設備の試運転を開始した。試運転は2週間続く。日本政府と東電が独断専行で強行する核汚染水海洋放出計画は各方面から批判を浴びている。

 東電が先ほど発表した情報によると、今年5月に福島第一原発の港湾内で捕獲された魚「クロソイ」から、日本の食品衛生法が定める基準の180倍に当たる1万8000ベクレルの放射性セシウムが検出された。長期的に魚類生理学の研究に従事する東京大学名誉教授の鈴木譲氏は、「汚染魚」の出現は放射能汚染が実質的にコントロールされていないことを意味すると指摘した。「政府と東電は公然と核汚染水の海洋放出を計画しているが、これはまさに荒唐無稽な行為だ」

 米ウッズホール海洋研究所のケン・ブェッセラ―上席研究員によると、(核汚染水に含まれる)セシウム137やセシウム134などの物質を体内から排出するには数週間もしくは数カ月かかる可能性があり、ストロンチウム90とプルトニウムは骨に蓄積され、排出には数年もかかるという。「私はこの12年で放射性廃棄物を処理できることを示す証拠を目にしたことがなく、疑問視している」ブェッセラ―氏は、「ロンドン条約」は放射性廃棄物の海洋放出を禁止していると強調した。

 グリーンピースの核専門家のショーン・バーニー氏は、日本政府が最も低コストな海洋放出プランを決定したことは、放射性廃棄物が今後数十年内に人為的に太平洋に放出され、汚染が生じることを意味すると述べた。「日本の核汚染水放出計画への疑問視は、それが誰であっても完全に正当かつ合法的だ。日本政府は各レベルで回答を示しておらず、まったく受け入れられない」

 太平洋諸国気候行動ネットワークの地域ファシリテーターは、「日本の核汚染水放出が環境と人類の健康にもたらすリスクは非常に大きい。太平洋は危険廃棄物のゴミ溜めになるべきではない」と述べた。

 国際原子力機関(IAEA)の6月の理事会で、中国の李松IAEA常駐代表は、「日本は核汚染水海洋放出計画を強行し、国内外の反対の声に耳を傾けず、他国が正当な懸念を示すことを許さない。これは心がやましいためで、極めて自己中心的で無責任だ」と強調した。

 李氏は、「中国側は再び日本側に対して、国際社会の正当で合理的な懸念を重視し、自身の国際的な義務をしっかり果たし、周辺諸国を含む利害関係者及び関連国際機関と十分に協議し、科学的でオープンで透明で安全な手段により福島核汚染水を処理し、かつ国際社会の厳しい監督を受け、福島核汚染水が国際海洋環境及び人類の健康に長期的に害をもたらさなくするよう促す」と述べた。

 「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年6月21日

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