・メッセージその二 日韓は戦略的な高みに立ち3カ国協力メカニズムを重視
3カ国協力メカニズムの中日韓関係への安定性の注入を保証するには、日本と韓国がこれをどのような位置に置くかを見る必要がある。
日本側を見ると、訪韓したのは就任してから2カ月余りの上川陽子新外相だ。上川氏は出発前の会見で、日本が3カ国協力メカニズムを考慮する背景について「国際社会は歴史的な転換期を迎えており、日本側は3カ国協力の戦略的意義と大局観に基づく議論を願う」と説明した。つまり日本は現在、今後数十年の先行きを見据え、戦略レベルで3カ国協力の好転と発展を促しているということだ。
これは何の戦略か。今回の会談の、中日韓の3者のプレスリリースにはこうある。
中日韓の協力は北東アジアを超越し、地域と世界の平和及び繁栄に積極的な力を発揮できる。
中日韓の人口は世界の5分の1を占め、GDPは世界の4分の1を超えている。安全及び経済問題において、アジア太平洋で圧力に耐え、けん引する力を持つ。逆に見ると、これらの協力は日韓の現在の切実な問題に転機をもたらすことができる。
日本について、国際通貨基金(IMF)はその今年の名目GDPが前年比で0.2%減少し、世界3位から4位に転落すると予測した。今回の会談で取り上げられた中日韓自由貿易協定により、日本のGDPが0.1−0.5%増加するとの専門的な予測もある。
韓国について、その周辺の安全環境は中国や日本よりも緊張している。これも北東アジア諸国の協議と協力が必要だ。しかも韓国は中日韓協力メカニズムの現在の輪番議長国だ。
韓国は2019年に中国の後を継ぎ輪番議長国になったが、新型コロナの流行や中日韓の二国間・多国間関係の変化により、3カ国の協力が4年停滞した。これらを背景とし、韓国は今年生じた再開の契機に対して非常に積極的な姿勢を示している。
今後の事業について韓国が提案した開始時期は、中国や日本よりも早く、より具体的だ。
アジアで最も影響力を持つ準地域協力メカニズムである中日韓3カ国の協力は、3カ国の共通の利益や地域の共通の需要に合致する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2023年11月28日