20日付「日本経済新聞」は、「中国勢EVの東南アジアにおける台頭を受け、日本はASEANと域内の自動車製造や販売について、初の共同戦略を策定する。双方は2035年を節目に中期戦略を立てる」と伝えた。トヨタやホンダなど日本自動車メーカーは長年に渡りASEANで工場を建設してきた。日本車の現地での生産台数は毎年300万台を超え、ASEANの生産台数全体の80%を占めている。
「日本経済新聞」は、「BYDや上汽集団などの中国企業がASEAN諸国で影響力を増す中、日本企業は政府介入による協力プランの策定が必要になってきている。タイ市場を例とすると、現地で23年に販売されたEVのうち中国ブランドが85%だった」と伝えた。
中国国際問題研究院アジア太平洋研究所特別研究員の項昊宇氏は、「環球時報」の21日の取材で、「東南アジアは日本自動車メーカーの重要な海外市場で、ポテンシャルがある主な市場と見ている。これは必ず死守しなければならない戦略的な重点だ。日本自動車メーカーは中国勢との競争を受け危機意識が高まり、投資拡大により中国との競争で有利な立場を維持しようとしている。ASEAN側も日本企業の投資拡大を導入し、現地の経済発展を支えようとしている」と述べた。
しかし項氏は、日本の行動の効果については楽観できないとした。「まず、日本自動車メーカーは現状に安んじて進歩を拒み、EVへのモデル転換が遅れており、少なくともEV市場で中国に対してコスト力を持たない。市場シェアの維持はガソリン車もしくはHVが頼みで、長期的に蓄積したブランドの知名度により貯蓄を食いつぶす。次に、日本は脱炭素の協力推進でもASEAN諸国の経済発展の現実を考慮し、現地の現実的な需要に適応する必要があり、利益のために盲進はできない。日本企業が得意とする水素エネルギーやバイオ燃料の発展についても市場の受容性を考慮するべきだ」
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年5月22日