25日、東京為替市場は1ドル152前後まで上昇し、2カ月半ぶりの高値をつけた。株式市場は暴落し、日経平均株価は7営業日連続で下落し、1285.34ポイント(3.28%)低下し37869.51ポイントとなり、3カ月来の最低水準を記録し、下落幅も8年で最大となった。
近頃、日本の政治家は利上げを求める発言をしている。自民党の茂木敏充幹事長は先日、日本銀行について「金融政策を正常化する方針をもっと明確に打ち出す必要がある」と述べた。その前には、河野太郎デジタル相が円安をけん制し、利上げを求める発言をした。市場は、日銀が今月末に開く金融政策決定会合で措置を講じ、円買いを拡大する可能性が高いと見ている。
25日午前9時過ぎ、円安圧力が顕著となり、輸出企業を中心とする需給要因によりドル売り、円買いの傾向が強まった。
実際、今回の円安の兆しは7月11日に米国が消費者物価指数(CPI)を発表した後に始まった。同指数はインフレの持続的鈍化の兆しを示すため、市場でFRBが9月に利下げするという予測が高まり、ドル安となった。7月11日以降、円の対ドルレートは変動しながら上昇傾向を維持した。
日本株の25日の暴落は、前日に米国の3大株価指数が大幅下落したことにより、市場でリスクヘッジ感情が起きたためとみられる。24日、ハイテク株を中心とするナスダック総合指数は3.6%下落し、3大指数の中で最大の下げ幅となった。市場では、電気自動車大手のテスラの財務報告の内容が予測を下回り、株価暴落は投資家の自信崩壊の引き金になると見られている。
半年以上にわたり、科学技術の権重株が米国株上昇を支えていたが、米国のインフレ下落傾向が明らかになり、市場でFRBが9月に利下げするという予測が高まったことで、科学技術株は調整期に入った。アナリストは、業績成長の鈍化により、科学技術の権重株の持続的上昇はさらに困難になり、明らかに高値での調整になる可能性があると分析する。日本株の変動もほぼ同じになるという。
株価指数の下落に伴うリスクヘッジ感情は円買い傾向を強める要因の1つとみられるが、逆に、円安は輸出企業の業績予想の悪化を招き、円安に拍車をかける。そのため、円安と株式市場下落は互いに影響し、ダブルのダメージを容易に形成する。
「日本株上昇と円安」傾向は逆転するのかについて、アナリストは以下のような見解を示した。円高がどの程度まで続くかを確認できない限り、投資家は安心して日本株を買うことはできない。円相場の変動が増幅する中で、低金利の円を借り入れて高金利のドルに投資するサヤ取り投資家は円のショートポジションを縮小するだろう。これによる円高は一定期間続く可能性がある。しかし、中長期的には、日米の長期金利の差に注目する必要がある。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年7月26日