日本政府が福島核汚染水海洋放出を開始してから24日で1周年となる。福島第一原発ではこの1年間で安全事故が多発し、国内外から広く懸念され、疑いを抱かれた。日本の多くの市民が同日夕方に東京で抗議集会を開き、政府と東京電力(東電)に核汚染水海洋放出を停止するよう求め、国内の海産物の風評被害の責任を他国に転嫁していると日本政府を批判した。新華社が伝えた。
日本政府は国内外の強い反対を顧みず、2023年8月24日に福島第一原発の核汚染水の太平洋への放出を正式に開始した。日本は現在まで核汚染水放出を8回行っており、1年間の放出量は約6万3000トン。
この1年の間に、福島第一原発の作業員が汚染水を浴び、数トンの核汚染水が漏出し、停電が度々発生し、先ほどは燃料デブリの取り出しがミスにより中断された。福島第一原発の安全事故が続発しているが、これは東電の管理の乱れと日本政府の監督不行き届きを十分に露呈している。抗議集会を呼びかけた組織の責任者である井上年弘さんは、日本政府と東電の無責任な処理方法は人々の不信感を募らせるばかりで、核汚染水の海洋放出行為を停止すべきだと述べた。
「放射能汚染事故の発生後、私には家がなくなった」福島県から抗議に来た坂口美日さんは、福島第一原発の放射能汚染事故の被害者で、家屋が放射能汚染により撤去され家を失った。「福島県の多くの漁師は現在も不安と懸念の中に置かれている。政府は納得できる説明をしないまま核汚染水を無理やり放出し、現地住民から猛反発を招いた」
東電は昨年10月、核汚染水の放出により損失を被った漁業及び水産加工業者への賠償金の支払いを開始した。東電は今年7月までに約550件の賠償請求を受けているが、賠償に応じたのは180件のみ。多くの業界就業者は、その経済的損失と核汚染水海洋放出の関連性を証明できず賠償を得られず、言葉では言い表せない苦しみを受けている。
坂口さんは、「日本政府の漁業及び水産加工業者への賠償が遅れているが、風評被害を大々的に宣伝し、他国の規制措置により日本の海産物に深刻な風評被害が生じたと強調している。これは完全に間違った方向に矛先を向けており、概念をすり替えている。日本政府と東電こそが核汚染水放出の加害者であり、日本の漁師や中国などの周辺諸国こそが被害者だ。日本政府は常に詭弁に長け、すでに人々の信頼を失っている」と述べた。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月26日