韓国ソウル中央地方裁判所は22日、韓国の元徴用工の遺族が日本企業に損害賠償を求めた2件の訴訟の控訴審判決を下した。一審判決を覆し、日本企業に対して原告への賠償支払いを命じた。
聯合ニュースなどの現地メディアの報道によると、韓国の元徴用工の遺族は2019年4月に日本製鉄を相手に損害賠償を求める訴訟を起こした。一審では、遺族が損害賠償を求める権利はすでに時効として、原告側の敗訴となった。控訴審は一審判決を覆し、1億ウォンの賠償支払いを命じた。
ソウル中央地方裁判所は同日、別の元徴用工の遺族が日本製鉄を相手に損害賠償を求めた訴訟でも一審判決を覆し、8000万ウォンの賠償支払いを命じた。
日本は1910−45年に朝鮮半島を植民地支配した期間に、多くの労働者を徴用し日本で酷使した。韓国の元徴用工及び遺族は長年に渡り、日本側に賠償を求める訴訟を何度も起こしてきたが、日本政府と関連企業は「韓日請求権協定」により「解決済み」とし賠償を拒否してきた。
韓国大法院(最高裁)は2018年に、韓国と日本の1965年の国交正常化で署名された「韓日請求権協定」は、元徴用工の個人的な賠償請求権を妨げるものではないとの判決を下した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2024年8月23日