日本メディアはこのほど、中国による福島核汚染水海水サンプルの検査結果は「合格」と伝え、かつ中国側は日本産水産物の輸入を再開すると憶測した。中国外交部の報道官はこれについて、「日本産水産物の輸入再開は科学の証拠に基づき、長期国際観測への有効な参加と独自のサンプル採取などの活動を経た後、徐々に調整を行う必要がある」と述べた。これは昨年9月の中日の共通認識と一致する。王毅中共中央政治局委員(外交部部長)は昨年12月25日、日本の岩屋毅外相と会談した際に、「中国側は日本による核汚染水海洋放出に反対し、日本側が国際的な義務を果たし長期観測メカニズムを構築し、かつ中国側に独自のサンプル検査を認めるべきと強調する」と繰り返した。『環球時報』が伝えた。
日本の核汚染水海洋放出に反対する中国の立場に変化はなく、科学、実事求是、慎重の原則を終始堅持している。中国の専門家はすでに海洋放出海域での独自のサンプル採取に向かっている。外交部は、国内の研究機関は厳しい検査と分析を行っており、早急に進捗について公表すると発表した。双方の専門家は昨年12月18日に北京市で第3回技術対話を行い、長期国際観測及び独自のサンプル採取の問題について議論した。これは中国側の本件への高度な重視を示すものだ。
日本産水産物の輸入再開は、日本側が十分に約束を果たすことと、長期国際観測及び中国側の独自のサンプル採取の実施を前提とし、科学的証拠により日本産水産物の安全性を証明する必要がある。すべては科学と事実を根拠としなければならない。科学の結論が出る前の輸入再開は時期尚早だ。核汚染水の海洋放出は30年続き、1回の検査の意義は限られている。長期的かつ持続的な観測で人々を信頼させ、周辺諸国の人々を安心させなければならない。
日本メディアは中日の協議、特に日本産水産物の輸入再開の問題に注目している。実際には問題解決の鍵は日本側が握っている。科学検査の結果を提供し、中国などの国の関心事に反応する必要がある。中国側は独自のサンプル採取と科学分析の結論に基づき政策を調整する。そのプロセスは厳密かつ秩序正しく、歴史の検証に耐え得る。
中国市場は開かれている。日本産水産物が基準を満たせば、中国側は国際貿易ルールと自国の法律に基づき措置を調整する。重要なのは日本側が誠意ある態度と責任ある行動、科学とデータと事実で発言することにある。日本側が長期国際観測と独自のサンプル採取に協力し便宜を図り、核汚染水海洋放出の悪影響を減らし、輸出水産物の安全を保障することに期待する。(筆者=周信・国際問題観測者)
「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年1月9日