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中国における女性の全面的な社会参画を支える要素とは=小林正弘氏

中国網日本語版  |  2025-10-15

中国における女性の全面的な社会参画を支える要素とは=小林正弘氏。

タグ:北京宣言 女性サミット 基調演説

発信時間:2025-10-15 10:01:08 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

文=小林正弘

清華大学法学博士 Genuineways IP Inc.パートナー

北京で13日、14日の両日、世界女性サミットが開催され、習近平国家主席は開幕式の基調演説を行った。その中で、1995年に北京で開催された国連の第4回世界女性会議にて、『行動によって平等・発展・平和を追求する』という崇高な目標を掲げ、『北京宣言』と『行動綱領』という歴史的文書が採択されたことに言及し、その30年にわたる実践が人類文明の進歩を促し、男女平等の追求が国際社会の共通認識となり、多くの優れた女性が国際舞台に登場し知恵と力を発揮している状況を高く評価した。同時に、女性の全面的な社会参画を一層加速させるために「女性の成長と発展(エンパワーメント)に有利な良好な環境を共に築くこと」などの提案を行った。

中国では女性の高等教育に占める比率が約50%、総就業人口で約43%に達するなど女性の社会参画の比率が比較的高い。実際に北京で生活していると、女性の企業家や管理職の方と出会う機会も多く、女性が社会や職場において重要かつ積極的な役割を果たしており、新中国成立当初からの「社会の半分は女性が支える」という理念が社会に根付いていると実感する。また夫婦共働きが一般的な中国社会では、女性が家庭と仕事の両立に苦労するなどの課題がある一方で、女性の社会参画を支える土壌として、例えば学校の夏休みには子供をつれて会社に出勤することを許容する大らかな雰囲気であったり、家庭では男性が積極的に料理・洗濯、育児や子供の教育にも取り組む家事の分担が進んでおり、ソフト面で学ぶべき点も多い。筆者も微力ながら中国の男性を見習い、朝食の準備や子供の学校への送迎などに努力する日々である。

政策面でも「中国婦女発展綱要(2021-2030年)」にて最先端技術分野の女性の社会参画の指標が設定されるなど、女性の活躍の場を広げる取り組みがなされている。今後、中国の科学技術・イノベーションやグリーン、デジタル経済、文化・クリエイティブ分野などの発展に伴い女性の知恵と力が益々発揮され、中国経済を牽引していくと共に世界でも女性の全面的な社会参画をリードしていくことが期待される。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2025年10月15日

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