李倩氏は「今後の環境リモート観測の発展方向は、その広さ、深さ、精度において体現されている」と述べる。広さとは、観測範囲の拡大のことである。これまで北京・天津・河北省だった範囲は、現在は周辺の7省市に広がった。深さとは、新衛星による不断の応用のことである。観測時間と周波数がさらに向上している。精度とは、リモート技術の向上を指す。アルゴリズムが進歩し、インヴァージョンの精度も向上しつつある。
一般的に、都市に観測所の設置数が多ければ多いほど都市の大気状況を客観的につかむことができる。これに対して環境保護部環境観測司の呉季友司長は、「第13次五か年計画期間、1436か所ある大気観測所のネットワークはさらに整備が進むだろう。より客観的に大気の状況を把握することができる。今後16か所の大気観測ステーション、96か所の大気観測所を建設し、揮発性有機化合物観測地点と光化学観測地点を建設する。スーパーステーションの建設を通じ、大気観測地の敷設をより充実させ、より良い効果を生んでいく」と述べる。
中国は2017年、大気科学技術プロジェクトにおいて、引き続き大気のHO濃度やマイクロミリメートル単位の粒子成分の観測量技術や、影響地域でのガス排出や沈殿による大気の影響過程の研究などを進め、汚染源の全過程で技術的なコントロールを図る。火力発電所や冶金、建材業界での汚染物の制御技術や、民間の石炭利用による汚染の制御技術を開発、普及していくとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年2月8日