清代の「恭王府」

清代の「恭王府」。 恭王府は北京で規模最大、最も完全な形で残る清代の王府。花園は「翠錦園」と言い、俗に恭王府花園と呼ばれている。園内を回ると、まるで山水の間を歩いているかのようだ。古木が天を突き、怪石が林立し、山と水がめぐり、東屋と高殿が並び、回廊と道が曲折している…

タグ: 麻生

発信時間: 2008-11-19 11:30:25 | チャイナネット | 編集者にメールを送る
蝙池
 


王府には「凹」形の池がある。こうもりに似ていることから、名前は「蝙池」。「蝙」と「福」は発音が同じであるため、人びとの神の加護を得たいという願望にうまく調和している。そのため、庭園を修復した際に至るところにこうもりに似た図案が設けられた。水が西から東へと流れるのは資産の流失を意味するため、蝙池の水は東から西へと流れている。蝙池の周囲にノニレの木がある。春が来るたびに、銭に似た小さなノニレの実「榆銭児」が次々と池に落ちる。「銭」が池に落ちることから、蝙池は「聚宝盆」(宝が集まる盆)とも呼ばれ、「福」と「財」の寓意があるので、主人の富貴と吉祥を加護できると言われる。

 

安善堂
 


蝙池の後ろ(北側)のホールは「安善堂」と呼ばれ、後ろ花園の中軸線上にある中心的な建築物。もともと恭王府が重要な賓客をもてなしたところだった。安善堂の前に「抱厦」、脇に回廊があり、東西の「配房」(正房)と結ばれている。羽を広げたこうもりのようで、「蝙」なり、「福」なり、前面の蝙池と互いに映し、配置の精密な広壮な建築物である。

 




彫刻石柱

 

 

水榭(魚を観賞する東屋)

 

花園西路の景観は水が主体。陸を舟とした、古人の画舫(美しく飾った舟)の意を模して湖心亭が建てられた。碧水の上で、蓮を観賞し、釣り糸を垂れ、詩を吟じ、絵を描く。まさに江南山水の境地に富んでいる。

 

噴水竜頭


 

清代の北京では、住宅に流水を引き入れるには、皇帝の特別の許可が必要だった。恭親王府はこの特別の光栄を得た数少ない王府の一つ。水中の亭は宴に賓客を招待する際に使用された。和珅は園を造る際、許可を得ずに流水を引き入れたが、これも和珅の死罪の一つとなった。

 

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