林国本
中国のスポーツ界は、新中国建国以後の努力の結果、オリンピックなどでランキング3以内に名を連ねるようになり、国民の大多数を占めるスポーツファンは胸を張って自国選手の戦績を語れるようになった。国名を挙げることは差し控えるが、現代史の中で中国とほとんど同じような境遇に置かれていた国などがスポーツ後進国の地位に甘んじている中で、中国スポーツ界の発展、進歩はめざましいものである。
そして、卓球、飛び込み、バドミントン、重量挙げ、射撃、体操などの種目でユニークなトレーニング・システムを構築したことも特筆すべきであろう。とくに卓球、飛び込みなどはダントツのレベルにあることは周知のこと。
飛び込み種目について述べるならば、他国に比べて、トレーニング・システムのユニークさ、選手層の厚さ、選手選抜法の先進性という面で他国の追随を許さぬものがあると言える。
しかし、なが年成績がまったく伸びない種目が存在することも否めない。サッカー、バスケットなどがそれで、バレーボールも男子は二流のレベルにあり、かつて五連覇の栄光に輝いたことのある女子バレーボールも、ロンドン・オリンピックでは銅メダルに手が届かなかった。特に女子バレーボールは、監督の人選が長期間決まらず、ファンたちをイライラさせてきたが、4月の下旬頃にはなんとか決まるのではないかと見られている。一時、外国人の監督でもいいのではないか、という選択肢も示されたが、「女子バレーボールの精神」という栄えある評価をされてきた女子チームも、混迷と言ってもよい状況にある。
リオ・オリンピックまでまだ3年はあるが、この3年間にいちはやく態勢を整えないと、2位の地位も保てなくなる懸念さえ抱かざるを得なくなるのではないか。スポーツ強国へと前進をとげることは、ファンにとってはまさに「チャイナ・ドリーム」であろう。新中国建国以来上昇気流に乗りつづけた勢いを保ちつづけてもらいたいものである。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2013年4月22日