また、甘粛省蘭州市の水車博覧園、山東省周村の古城、安徽省合肥市の杏花公園など、メーデー連休中に一般市民への無料開放を実施した観光地もあった。蘭州水車博覧園では、メーデー当日の午前中だけでも、入場料が無料となった1時間以内の来場客は600人以上に達した。この数は、入場料を徴収する連休中の1日当たり来場者数の半分を上回った。
多くの市民は、今後、入場料無料措置が実施される観光地がますます増えることを望んでいる。
■古文が暗唱できれば入場料無料
今年のメーデー連休で注目されたのは、「文化ブランド」を全面的にPRし、自身が持つ文化価値を掘り起こし、観光客に「詩歌の暗唱」や「クイズへの回答」を行ってもらうことで入場料を無料とした観光地が少なからずあったことだ。
孔子の故郷・山東省曲阜市は、新たな試みを実施、論語の中の30条を10分以内に暗誦できた観光客に対し、孔子廟、孔府、孔林への入場を無料とした。また、江西省南昌市滕王閣では、「滕王閣序」全文の60%以上を暗誦できた観光客は、入場が無料となった。
江西師範大学文化研究所の王東林所長は、「滕王閣などの観光地が実施した方法は、旅行における『文化志向』を反映しており、文化に対する使命感や自覚を備えているという事実を示すものだ」と指摘。さらに、「観光名所は、観光客の『財布』に関心を持つと同時に、彼らの『マインド』にも注目すべきだ。このような方法を通じて、市民は再び『滕王閣序』に眼を向け、復習し、さらにそれを通じて地に足がつかない浮ついた今の時代を乗り越えることが可能となり、伝統文化に対する理解を深めることもできる。そうなると、意義はさらに大きい」と続けた。
「人民網日本語版」2013年5月2日