中国では6月7、8日の「全国大学統一入試」(通称・高考)を3週間後に控えた12日、志望校の申し込みが開始。同日、北京市第二十四中学(中高一貫校に相当)のコンピューター室で、出願届を出す学生を取材していた記者が、ある女子高生から「メディア学部はどうか?」と逆取材を受け、頭を横に振りながら「この職業は自由に見えるけど、ストレスも多いし、仕事の時間も不定期」と回答。「慎重に考えるように」とアドバイスした。さらに、同女子高生の志望校には、教師を育成する大学も含まれており、現場にいた教師が、「教師は本当にたいへん。もう一度よく考え直して」と説得する一幕があった。このエピソードが13日、中国版ツイッター「微博(ミニブログ)」で話題に。ネットユーザーからは、「この記者は良心的だ」という声のほか、「今汗や涙を流していても、出願届を出す時に、拍子抜けをしなければならないのか」などの声が寄せられている。東方網が報じた。
山東省のあるメディアに努めているというネットユーザーは、「一時の気の迷いでマスコミ業界に進もうとしている若い女性社員に会うたびに、全力で引きとめている。男性陣よ、おれを表彰してくれ」とつぶやいている。
一方、中国ポータルサイト「網易」の科学技術チャンネルの編集者を務める袁さん(25)は取材に対して、「約1年働いているが、毎日、大量の科学技術関連のニュースに目を通し、その中から優れた内容を選び出し、編集してサイトにアップする以外に、取材を手配したり、特集を組んだりしなければならない」と忙しい日々を紹介。それでも、「たいへんでストレスも多く、彼女もまだいないけど、自分が作成した記事をネットユーザーが楽しんでくれているのを見ると、達成感がある」と、苦しさのなかに喜びもあることを強調した。
■ネットユーザーから苦境続々
このほか、コンピューター学部からは「限りある青春なのに無限のコードばかり目にしている」、医学学部からは「私の人生は標本ばかり」、数学学部からは「ユークリッドの互除法を勉強して夢でうなされるようになった」、機械学部からは「製図を毎日数十枚書く毎日」、会計学部からは「0が1つ少ないだけで、夜明けまで計算が続く」、土木学部からは「入学前は背が高く、金持ちで、イケメンでも、卒業するころには泥臭く、もてなくなってしまう」など、さまざまな学部のネットユーザーが自身の苦境をつづっている。
「人民網日本語版」2013年5月14日