ノーベル文学賞受賞作家の莫言氏が、北京北五環路の外側に、占有面積200平米、価格360万元(約6018万円)の住宅を購入した。武漢晩報が伝えた。
昨年のノーベル文学賞受賞以来、莫言氏は文壇で押しも押されもせぬ「大文豪」となった。著書は全国で飛ぶように売れ、さまざまな栄誉が続々と贈られた。以前、ノーベル賞の賞金700万元(約1億1700万円)の使い道について質問された時、氏は、「北京に大きな家を買いたいが、北京の住宅価格から見て、あまり大きな物件を手に入れることはできない」と語り、このコメントに多くの人が共鳴した。某メディアによると、受賞前の氏は、90平米の家に親子三世代で住んでいたという。
記者は、学術講演先から北京に戻ってきた莫氏を空港で見かけ、その後、北京北五環路外側の昌平区にあるマンションに帰宅したことを突き止めた。そのマンションは、最近完成した新築マンションで、住民たちはいずれも、引っ越してきて間もないようだった。近くの部屋に住む人に確認したところ、莫氏は確かにこのマンションに住んでおり、昨年後半に引っ越してきたことが明らかになった。
氏が現在居住しているマンションは、新築だが、都心からは離れている。同マンションの価格は1平米あたり1万8千元(約30万円)前後と、北京市内にしては安い方だ。占有面積が200平米とすると、マンションの価格は360万元ほどになり、ノーベル賞の賞金の半分を占める。しかし、莫氏は、最近の取材に対し、「(ノーベル賞の賞金には)、まだ手をつけていない」と話した。住宅の購入予定についてさらに聞かれると、「まだ様子見の状態だ」と答えた。氏は、今住んでいる住まいに満足しておらず、ここは「仮住まい」だと割り切っており、「大文豪」の立場上、将来はより豪華なマンションに引っ越すつもりなのかもしれない。
「人民網日本語版」2013年5月21日