食事時間をきっちりと取ることは一種の健康理念であり、欧米の「ファーストフード文化」とは大きく異なり、飲食や気持ちよく飲食するための雰囲気や環境づくりの追求でもある。日本のサラリーマンはバランスの取れた食事を取るだけでなく、食事を取るためのより良い環境を追求する能力にも長けている。自分の心や身体をリラックスさせ、居心地のいい状態にさせることで、自然とご飯を食べるスピードが遅くなり、食事を取る時間を保証することにつながる。これは中国古代の養生理念と合致しており、暴飲暴食をせず、ゆっくりと時間をかけて物を噛んで食べるというのもすべて消化系統を保護するために必要なことだ。
このほか餐場教授が強調するのは1人だけで食事をしないことだ。日本の「食育」教育が目下積極的に国民に対して強調しているのもこの一点だ。研究によると、人と一緒に食事をすることは、幸福感を高め、胃腸をより効率よく仕事させることになるという。
日本は恐らく世界で最も腸内の環境や健康を重視している国家だ。「腸の健康は長生きを促進させる」という理念は深く日本人の心に沁み渡っている。腸を整えることは多くの日本人にとって日課の一つとなっており、ビフィズス菌の補給がその主な方法だ。
日本のビフィズス菌の商品は非常に豊富である。食品から薬品、時には基礎化粧品まで、その種類は極めて多く、目移りするほどだ。日々、仕事が忙しいサラリーマンにとって、最もよく見られるビフィズス菌の摂取方法は昼食後にヤクルトのような乳酸菌飲料を飲む事で、これはすでにサラリーマンたちの一種の生活習慣となっている。
また驚くのは、日本のサラリーマンの腸についての知識の高さだ。サラリーマンならほぼ誰でも、ビフィズス菌を取ることは腸内の善玉菌を増やし、腸内の菌類のバランスを改善する上に、腸自体の健康も促すことを知っている。実際、サラリーマン層だけでなく、腸に対する長年の健康教育のおかげで、日本国民の腸の健康への関心度や腸の保護に関する専門知識には驚嘆させられる。
ここからみて、日本のサラリーマンの健康理念は決してそこまで深遠で複雑なわけではなく、健康的な飲食習慣と腸の健康への極めて高い重視にある。
それと比較して、現代の慌しいリズムの生活と大きなストレスのもとで暮らしている中国人のひどい飲食習慣や腸内の環境や健康に対する軽視は我々の健康に警笛を鳴らしている。我々中国人も、どんなに忙しくて、疲れていても、飲食習慣や腸の健康を軽視しないという認識を持つべきではないだろうか。やはり、健康な身体こそが我々が持つ最大の財産なのだから。(編集MZ)
「人民網日本語版」2013年7月12日