「学校の授業が終わると、鞄の中から宿題を取り出し宿題に取りかかる。休みに入ると、鞄を背負って補習に行く。新学期が始まると、学生にのしかかる負担はさらに膨れ上がり、山より大きくなる」--。これは、中国の小中高生の現実の姿だ。詰め込み授業、多くの宿題、度重なるテスト・コンクール、巨大な受験ストレスは、彼らの楽しい子供時代を奪い、若さ真っ最中の彼らの口からため息とともに出てくる共通の言葉は、「疲れた」だけだ。人民日報が報じた。
○教育に追い詰められた中国の学生
「学校のある日は睡眠不足」が約8割
教育部が「緊急学生負担軽減令」を発表してから10年後の2010年、授業や宿題の負担は一向に減らなかっただけはなく、かなり多くの小中高生が健康面での代償を払う結果となった。統計データによると、小学生の近視率は10年間で倍増し、20%から40%に跳ね上がった。中学・高校生の近視率は、約20ポイント増の67%に達した。中国青少年研究センターの調査によると、1999年以降、中国の小中高生の睡眠時間は減少の一途を辿っており、睡眠不足の学生は、授業のある日が約8割、週末でも7割を上回っている。長期にわたる睡眠不足は、子供の身体的健康を損なうだけではなく、長期的なトラウマや人格障害をもたらす恐れがある。
中国の学校教育はここ数年、教育の真の意義から外れ、教育規律や青少年の成長法則からも外れたものとなっている。「私は中国の教育に追い詰められ、狂わされた」というある学生の言葉は、人々に警鐘を鳴らしている。