戦時中の物語は外孫の劉品然さんにも語り継がれた。24歳になる北京大学国際関係学部研究生の劉品然さんは、この物語と一緒に育ってきた。
「写真の話は祖父から何度聞いたか分かりません。ここ数年は減りましたが、抗日戦争と聞くと、悲しみと怒りがこみ上げてくるようです」と劉品然さん。
1937年から1945年にかけての抗日戦争は、2100万の中国軍民の死者を出し、1400万人が怪我を負った。張立志さんの世代の日本に対する印象は、多かれ少なかれ現代の若い中国人に影響を与えている。
祖父と同じく、劉品然さんも戦時中の日本の残虐な行為に怒りを覚えている。そして日本の現代の一般市民が、この時代の記憶をどう見ているかに強い関心を持っている。
「私の叔父は日本で勉強し、10年近く働いています。日本は先進的な国で、日本人は礼儀正しいと聞きました」と劉品然さん。彼の叔父劉星さんは90年代に自費で神戸大学に留学し機械工学を学び、その後日本の企業に勤めた。
「子どもの頃、叔父が日本から買ってきてくれたおもちゃの車が大好きで、友達に自慢していました」と劉品然さん。