今月3日は抗日戦争と世界反ファシズム戦争勝利68周年の記念日。94歳になる抗日老兵の張立志さんにとって、この記念日は彼の辛い戦争の思い出を蘇らせる。
「時間が経つにつれ憎悪は薄れますが、戦争と戦友の記憶は永遠に忘れられません」と老人はいう。
張立志さんは1919年に山東省莒県に生まれ、20歳手前にして入隊して共産党とともに山東で抗日ゲリラを繰り広げた。「家と国を守る、それが当時の責務でした」。
左手を貫通した日本軍の銃弾の傷跡も含め、悲惨な戦争は老人に多くの消えない「記念品」を残したが、張立志さんにとって最も大切な宝物は、今はもう色あせてしまった一枚の白黒写真。写真には軍服を着た4人の若い兵士が一列に並んで写っている。表情は穏やかだ。
それは1944年の秋、張立志とその戦友たちが抗日の小さな戦いに勝利した後に撮った写真だ。張立志さんは「この数日後、写真の中の2人が戦死します。一人は日本人に射殺され、もう一人は生き埋めにされました」と辛い記憶を振り返る。