シンガポール紙「聯合早報」が社説「2020年東京オリンピックが日本にとって重要な理由」を発表した。概要は以下の通り。
国際オリンピック委員会(IOC)は先ごろ、2020年第32回夏季オリンピック開催を東京に指名した。東京は2度目の開催地となり、アジアでは初となる。東京はすでに1964年に第18回オリンピックを開催しているが、それ以外にも1972年に札幌で、1998年には長野で冬季オリンピックが開催されている。2020年は日本で4度目となるオリンピックとなる。2020年パラリンピックも東京で開催される。日本人はみな歓喜に沸いているが、7年後のオリンピックには彼らにとって、対外、内外含め様々な意義がある。
今回、オリンピック開催地に選ばれるまでに、東京はすでに5億ドルを費やしている。安倍首相は8月24日に東京招致の旅に出かけており、そこで「安心、安全、信頼できるオリンピック」という理念を語った。また投票前の最終プレゼンで同首相は、福島第一原発の汚染水漏れ問題に対し「状況はコントロールされている」と説明し、都市機能と潤沢な財政力もあって最終的な勝利をつかんだ。
オリンピック開催国になると経済推進力が高まる。経済発展や民族的一体感が促進される。国際的イメージや国家的威信が高まる。昨年末にトップとなった安倍首相にとって、2020年のオリンピックが日本で開催されることは極めて重要なことだった。「アベノミクス」が波に乗るためにも、オリンピック東京開催は重要案件だった。安倍首相自らも、2020年東京オリンピックが日本経済の活性化させる、アベノミクスの「第四の矢」となることを期待している。