日本人男性といえば、関白主義を思い浮かべる人が多いのではないか。日本政府は1990年代、中学校の必修科目に家庭科を設け、現在その成果が現れている。当時の男子学生は30歳前後になり、彼らは伝統的なイメージを変え、家で多くの家事を担当し、中には「専業主夫」になった人もいる。
家庭科の授業は学生の自立能力の育成を目的としており、野菜選び、調理、食器洗いから、部屋の掃除、洗濯、ミシンまで、様々なことを学ぶ。日本政府は1993年と94年に家庭科と工作の授業を全ての中学、高校の必修科目にした。それまで、家庭科は女子、工作は男子の課目だった。
今では、家事は男子校でも学生や学校側から重視されている。京都市の洛星中学校・高等学校は料理研究部を設立し、17歳の仁志裕二さんが部長を務める。仁志さんは、共同通信社に対し、研究部に入った理由について「将来1人暮らしをしたときにしっかりご飯が作れるようにするため」と話した。
伝統的な役割では料理は女性の仕事だったと話すと、彼は「誰にでも選択する権利はある」と述べた。同校で家庭科を教える幡中清美先生によると、最近は料理は女がすることだと思っている学生はごくわずかで、男子生徒は料理ができれば格好いいとさえ感じている。
千葉大学の家庭科教育学の伊藤葉子教授は、家庭科は独立して生活するための基礎だと話す。