悪化する放射能漏れ
野党民主党の一部国会議員は13日、政府官僚と東電の職員を招集し福島県郡山市で会議を開き、福島原発の汚染水問題対策について話し合った。
先月、約300トン強の汚染水が貯蔵タンクから漏れ、汚染水の一部が太平洋に流れ込んだ。実際には5月24日時点で、東電は福島原発の海側の観測用井戸で標本調査を行ったところ、法定基準値の約30倍となる1000ベクレルの放射性ストロンチウムと、法定基準値の約8倍となる50万ベクレルのトリチウムが検出された。その後周辺の井戸や護岸に近い海でも高濃度の放射性物質が検出された。
実際、原子力規制委員会の責任者である田中俊一氏は、原発事故が起こした海洋汚染問題は2011年3月から始まり今日まで続いている、と早くからメディアを通じて伝えていた。
ロイター通信の言葉を借りると、海に流れた汚染水の総量はオリンピック規定のプール130個分になる。東電は2016年に貯蔵タンクを2倍に増やす計画を発表したが、その後に続く方案は何一つない。しかも先月発生した汚染水漏れは、まさにこうした密封性能が欠如した簡易な貯蔵タンクがもらたしているのだ。