「中国の“関係(コネ・つながり)”を甘くみるな」(米通信販売大手イーベイ)
中国での時間が長くなると気づくことがある。それは“関係”の力の大きさだ。“関係”はビジネスや政府間合意の促進剤であり、人と人を結びつける無形の帯。実力の大きな会社にとってみれば取るに足らないことなのではないかと思うかもしれない。しかし実際は違う。イーベイの失敗がいい事例である。2004年、米通信販売、オークション業の巨頭は中国席巻を狙った。しかし2年後、本土のライバル淘宝(タオバオ)が市場シェアの95%を占める中、大敗を喫して中国の店舗を畳んだ。
専門家は、イーベイには“関係”をつくることを奨励する体制がなかったことが最も大きな過ちだったと指摘する。一方の淘宝は売り手と買い手の対話を促し、つながりをもつチャンスを提供した。テンプル大学フォックスビジネススクールのポール教授は、「買い手は売り手とのコミュニケーションを望んでいる」と述べているが、中国でのビジネスは、たんなる売り買いではなく、まさにコミュニケーションなのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年9月24日