2005年、中国最高峰の清華大学の36歳の講師と46歳の講師が相次いで突然死したことが話題になった。また昨年9月、北京のIT企業でまだ25歳だった従業員が常態化していた残業が原因で勤務時間中に突然死した。さらに最近では、今年1月に河南省の長距離ドライバーが2日2夜連続で運転したことが原因で突然死し、裁判所が過労死を認める判決を下した。実際には、これらはいずれも避けられた悲劇だ。生活中で注意を高めれば、過労死は予防できる。今日早報が報じた。
「過労死」する人の9割が働き盛り
浙江病院の厳静・院長は23日に同病院で開催した科学普及講座「過労死に警戒する」の中で、「過労死をシリーズ講座の1番目の主題にしたのは、このような悲劇が珍しい事ではなくなっているため」と語り、中国の一連の調査統計データを列挙。参加者の注目を集めた。「過労」を命を奪う「時限爆弾」にしては決してならない。
今年の最新統計データによると、中国で仕事のストレスが原因で「過労死」する人の数は毎年60万人に上り、中国は日本を超えて世界一の「過労死大国」となっている。つまり、毎日1600人以上もの人が過労が原因でこの世を去っているのだ。また、30‐50歳の働き盛りに亡くなる人の95.7%が過労が原因で病を患い、命を落としている。
また、10年間に渡り健康状況を追跡したある調査では、北京市の知識人の平均寿命は10年前の58.52歳から、53.34歳に縮んでいることが分かっている。1964年の国勢調査時の同市の平均寿命75.73歳と比べると、22.39歳も短い。
経済特区が設立されて30年以上が経ち、目覚ましい発展を遂げてきた深センでも、当初起業に携わったエリートのうち約3000人が既に亡くなっており、その平均死亡年齢は51.2歳だ。
「過労死とは、長時間残業や休日なしの勤務を強いられる結果、精神的・肉体的負担で、労働者が脳溢血、心臓麻痺などで突然死すること。過労死する人の多くに、亡くなる1週間ほど前から過労の症状が出る。そのため、過労死は多くの人が思っているような、突然やってきて予防できないものでは決してない。普段の生活の中で、その兆候がある」と厳院長。
では、過労が命を落とすほどの深刻な結末を引き起こすのはなぜなのだろう。厳院長は人体をバネに例え「疲労は外部の力。疲労が極限を超えたり、長期間に渡ったりすると、人体というバネが伸びきってしまい、免疫力が大幅に低下する。そして老化や生理機能の低下が起こるほか、最悪の場合命を落とす」と説明した。