日系の販売減少 ドイツ系・米系が受益
統計によると、2012年9月、日系車の販売台数は釣魚島問題によって40%の激減となった。米系は最大の利益を得て前年比で19%売り上げを伸ばし、ドイツも13%増加した。中国の自主ブランド車は12%増加し、乗用車の販売シェアは1位の30.27%に達し、2位のドイツ系と6ポイントの差をつけた。
13年8月のドイツ系の乗用車販売シェアは27.9%、日系16.8%、米系16.6%、韓国系9.7%、フランス系4%で、ドイツ系のシェアは3カ月連続で中国自主ブランドを上回った。同月の販売ランキングにフォルクスワーゲンから6車種がランクインし、上位5車種は米系のエクセルが入ったほかドイツ系が独占した。中国自主ブランド車はトップ10入りしなかった。
釣魚島問題により、愛国心を持つ中国の消費者は自主ブランドを支持し、ブランドと品質の面を考慮したうえで、自主ブランドより日本以外の外資ブランドを選ぶ傾向にあることがわかる。ドイツ系は長年にわたって評価が高く、乗用車市場トップを狙う可能性がある。
中国自主ブランド車は、ドイツ系のほかに米系の台頭の試練にも直面すると見られる。2013年8月、米ゼネラルモーターズの3車種が乗用車販売台数トップ10に入り、フォードの同月の中国での販売台数は前年同期比46%増加し、4カ月連続で記録を更新した。フォードの8月の販売台数は3万959台で、長安フォードの1~8月の販売伸び率は国内の乗用車合弁企業トップとなった。米系の中国進出の増加、中でも自主ブランド車が優位を占める二級市場と三級市場の開拓と商品導入に乗り出していることから、中国自主ブランド車のシェアは次第に縮小すると見られる。