高速鉄道が人々の予想を遥かに上回るスピードで中国を変化させたことは紛れもない事実だ。世銀は、高速鉄道が走る中国の各都市は、建設労働者の生産効率が大きく向上する可能性があると発表した。企業がたった数時間の移動に潜在する数千万人の旅客や雇用、ライバル企業の存在に気づいたとき、生産効率は向上するということだ。北京や深圳などの大都市では、社内に優秀な若手社員で構成する専門の研究部門を設け、「日帰り旅行」を体験し、人件費や土地が安価な都市に工場を移せないかを検討する企業まででてきた。「多くの企業が経営改革に乗り出そうとしている」と世銀北京事務局の有識者は言う。
欧米諸国にとって、中国の成功は模倣し難いものかもしれない。中国の都市化の足並みが速いというだけでなく、中国の人口は米国の4倍で、しかも人口は国土の東部3分の1に集中している。さらに、中国の高速鉄道は世界で最も勢いのある地下鉄建設とリンクさている。これは今後大量の旅客が瞬時に高速鉄道に移行することを意味する。
高速鉄道は中国のビジネスマンにより大きな市場を提供しただけでなく、沿岸地域の人件費が上がるにつれ、外資企業の幹部も中国の内陸地に目を向け始めた。「これまでは広州で欧州の顧客に会っていたが、今彼らが長沙を訪れてくれる」と長沙の某企業営業担当者が笑顔で話す。高速鉄道の利用者にも不満はある。「高速鉄道も段々込み合ってきたこと」だとか。高速鉄道は今確実に中国を変えている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年9月25日