英メディアが11月4日、「中国のIKEAは家具屋?それともテーマパーク?」と題する文章を発表した。「ヨーイドン、走れ!」北京東部に位置する家具量販店IKEAが開店すると、平日週末問わず朝から多くの人が流れ込み、数分後には店内の隅々にまで客が押し寄せる。53歳のある大学教授は、「ここは人民ショッピですね。市民が使うものはなんでもある。いつも1日中回ってしまいますよ」と笑顔で話す。中国のIKEAは家具売り場であるでけでなく、多くの人が家具が並んだテーマパークとして楽しんでいる。河北省から車で訪れたという韓(ハン)さんは、「ここまで5時間かけて来て、店には8時間はいますよ」と話す。
中国では、来店客が何時間もかけて様々なソファーやベッドに腰掛けたり、キッズエリアのおもちゃを全部試してみたりということは、IKEA以外他のどの家具屋でも見られない。中国の家具屋はそのほとんどが歩合制なため、店員は必死になって商品を売り込もうとするが、IKEAでは「見るだけでもいい」というスタンスを取っているため、お客はゆっくり商品に触れることができる。
IKEAは店内のすべての空間および資金を「自由」の上に利用している。そのルールの緩さがこの巨大モールを朝から晩まで忙しくさせている。昼時、数百人を収容できるレストランは人で埋め尽くされ、人々はここでスウェーデン料理や中華料理を楽しむ。その後各々が休憩スポットで休憩する。一番人気はソファーコーナーだ。中にはまるで自宅にいるかのようにベッドで寝転ぶ人まで見受けられる。
一般的には中国の消費者は次第に西洋のような消費主義のライフスタイルに変化していくと考えられているが、IKEAは西洋のお店が中国式に変化した面白い例だといえる。現在IKEAが世界で展開する10店舗の大規模店舗のうち、8店舗が中国にある。長年の調整を経て、IKEAがこれまで中国市場で進めた改革の成果が今実り始め、売り上げは右肩上がりを続けている。中国式に迎合してきたからこそ、中国人はIKEAを愛し、IKEAでの消費を望むのだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2013年11月5日