中国人が多く暮らす東京池袋に、「東方紅」という中華レストランが先月オープンした。このレストランは今どうなっているのだろう。そして店長の狙いとは。新華社の朱超駐日記者が「東方紅」での実体験をレポートした。
文革時代へワープ
レストラン「東方紅」は東京池袋の複合商業施設8階にある。店に入るとそこはまさに70年代の中国であった。店内には赤い灯篭がぶら下げられ、壁には毛沢東主席の肖像画。スタッフは「為人民服務」(人民のために奉仕する)と書かれた腕章をつけ、標準的な紅衛兵の格好をして慌しく店内を回っていた。店内の写真を撮るお客も多く見かけられた。飲み物を飲む容器には毛沢東や雷鋒、紅衛兵、毛沢東語録など当時をイメージするデザインが描かれ、これらはすべて中国から運んできたものだとスタッフは言う。
店長が黒竜江省出身であるため、料理は中国東北料理が中心で、四川料理や山東料理の定番メニューも提供されていた。おすすめメニューの鶏肉とキノコの煮物は1480円、野菜の盛り合わせが1180円で、1人当たりの消費額は約5000円と日本のレストランでは中級レベルであった。